比較 part4 (長い形容詞の比較級・最上級)」

比較 part4 (長い形容詞の比較級・最上級)

<前回の復習>

『最上級』

形 :  the 〜est of (in) ―
意味:  ― の中で一番 〜

例文
I am the tallest in my family.
「私は家族の中で一番背が高いです」

He is the oldest of the three.
「彼は3人の中で一番年上です」

My mother gets up the earli estin my family.
「私の母は家族の中で一番早く起きます」


<今回の内容>

《基本文》     This flower is more beautiful than that one.
           「この花はあの花よりも美しいです」

           This book is the most difficult of the three.
           「この本は3冊の中で一番難しいです」

<解説>

はい、こんにちは。
前回までの内容はもう理解できたかな?

前回までで一応「原級」「比較級」「最上級」と基本の学習は終わったんだけど、
まだそれだけじゃ足りないんだよ。

それで、今回はどんな勉強をするかというと、前回までに学習した中の「比較級」と
「最上級」がもう少し細かく分けられることになるんだね。
具体的にいうと、

「使われる形容詞が長い場合と短いときでは使い方が違う
「『ly』のつく副詞と普通の副詞では使い方が違う」

ということなんだよ。
では、これらの場合はどうなるのだろう。
それは・・・

『長い形容詞の比較級と最上級』
形 :比較級 → more + 長い形容詞    例)more beautiful
    最上級 → the most + 長い形容詞 例)the most beautiful
意味:前回までの基本と変わらない
*beautifuler , beautifulest のようにはしない

<ポイント>
Q:なぜこんな面倒なことをするの?
比較級なら「er」、最上級なら「est」とした方が分かりやすいのに。

A:長い形容詞はそれだけでも長いのに、後ろに「er」や「est」を続けると
もっと長くなってしまうから

<beautifulの場合>
○ more beautiful
× beautifuler
         ↑
長い単語がよけいに長くなって見ずらい!

Q:ところで、長い形容詞ってどんな形容詞?
  どこからが長いっていえるの?

A:「一部の2音節または3音節以上の形容詞のこと。
 音節とは『音の節目』つまり音の高さが変わる部分。
 具体的にいうと、
    ↓
important(重要な)   
は、発音をした場合に最初の「im」と次の「por」と最後の「tant」で音の高さが
変わるよね。これが『音節』。
この音節は、

『母音(a,i,u,e,o)』の部分にある。

というのも大きなポイントだよ。
そして、2音節というのはこの母音が2ヶ所に入っているということだね。


ちなみに今の「important」は「i,o,a」と3ヶ所に母音があって、3段階に音の
高さが変わるから『3音節』となる。
分かったかな?

Q:他にはどんな形容詞があるの?

A:この部類に入る形容詞を他にもあげてみると、

  「popular  (人気がある−音節)」
  「difficult (難しい−音節)」
  「beautiiful (美しい−音節)」 (連続する母音はカタマリで一つと数えます)
  「famous (有名な−音節)」
  「interesting(面白い−音節」

のようなものがあるよ。

Q:「『ly』のつく副詞」って何?

A:例えば「slow」は「ゆっくり」という形容詞だけど、これに「ly」をつけて
「slowly」とすると「ゆっくりと」という「副詞(動詞を修飾する)」になる。


他にも「beautiful」は「美しい」という形容詞だけど
「beautifully」は「美しく」という副詞になる。


このような副詞もさっきの「長い形容詞」と同じで「more」や「most」をつけて
ねっていうこと。


ちなみに「ly」がついていても「early」は別物。
「early - earlier - earliest」と変化するから気をつけて。


これは「slowly」とは違って「ear」に「ly」がついてできた単語ではないからだよ。

で、ここまででどんな単語が今回の「more , most」を使うことになるのかは理解
できたかな?
ようは、上で説明したような単語の時には

「その単語の後ろには er や est はつけないで、代わりに単語の前に 
“more” や “most” をつけて」

ということなんだよね。
そこが一番のポイントだからね。

ではここで久しぶりに問題をとく形式で少し説明して、終わりにしましょう。


<練習>
次の英文を指示にしたがって書きかえなさい。

1 She is beautiful.   (「クラスの中で」 を加えて最上級に)
2 French is difficult. (「英語よりも」を加えて比較級に)

1 She is beautiful.   (「クラスの中で」 を加えて最上級に)

まずはこの問題から。
このShe is beautiful.は(彼女は美しい)という意味だよね。
この後ろに「クラスの中で」を加えて最上級にするのだから

the most beautiful in her class」

をつなげることになるよ。
最上級だから「the」がついて、その後ろには長い形容詞なので「most beautiful」
そして「クラスの中で」は範囲を表すので「in」をつけてから「her class」とする。
したがって正解は、

She is the most beautiful in her class.
「彼女はクラスの中で一番美しいです」

2 French is difficult.   (「英語よりも」を加えて比較級に)

では次にこの問題をといてみよう。
今度は「英語よりも」という比較級なので、「more difficult」をつなげて
最後に「英語よりも」を「than English」を続ける。
したがって正解は、

French is more difficult than English.
「フランス語は英語よりも難しい

今回は以上です。
分かったかな?
では最後に今回の内容をまとめておこう。


<今回のまとめ>

『長い形容詞の比較級と最上級』

形 :比較級 → more + 長い形容詞    例)more beautiful
    最上級 → the most + 長い形容詞 例)the most beautiful

意味:前回までの基本と変わらない

*beautifuler , beautifulest のようにはしない

Q:長い形容詞とは
A:「一部の2音節または3音節以上の形容詞」 のこと

Q:音節とは
A:「音の節目で、そこで発音した時の音の高さが変わる

Q:音節はどこにある
A:「母音のところにある」

Q:具体的にはどんな単語か
A:「popular  (人気がある−音節)」
  「difficult (難しい−音節)」
  「beautiiful (美しい−音節)」 (連続する母音はカタマリで一つと数えます)
  「famous (有名な−音節)」   (連続する母音はカタマリで一つと数えます)
  「interesting(面白い−音節」