関係代名詞 part9 (英作文 その1)

関係代名詞 part9 (英作文 その1)

<前回の復習>

【thatの特別用法】



Q:thatの特別用法の5つ目は何か。


A:疑問詞の「who」や「which」で始まる分の場合は「that」を使うということ。



Q:なぜその方がいいのか。


A:「who」や「which」は関係代名詞にもある単語なので、一つの文で同時に使うと
  分かりづらくなるから。


  例)

   Who is the boy who is reading by the window?

                 ↓

   Who is the boy that is reading by the window?





   Which is the bike which you use every day ?

                ↓

   Which is the bike that you use every day ?


<今回の内容>


   『関係代名詞を使った英作文の作り方』


<解説>


みなさんこんにちは。
関係代名詞の解説が随分と続いていますが、理解は進んでいますか?


前回までで一通りの解説は終わりました。
しかし、関係代名詞は非常に大切なので、今回は



  『関係代名詞を使った英作文の作り方』



というのをやってみたいと思います。
英作文の作り方は基本的な部分は同じなのですが、関係代名詞特有の部分が
あります。


その辺りを中心にお話していきましょう。
では始めていきます。


美緒ちゃーん。




<関係代名詞を含んだ英作文の作り方 part1>


カ: 美緒ちゃんは英作文は得意かな?




美: いいえ、難しいから苦手です。




カ: そうだね、実際、英作文が問題なくできるようになったら
   並べかえや、穴埋め問題はその一部を聞かれているのだから
   もっと簡単にできるようになるわけで、一番難しいと思うよ。


   でもね、ある程度基本的なルールを覚えておけばかなり分かるようになると
   思うんだよね。


   だから、今回はその基本的なルールを教えていこうと思ってるんだよ。




美: そうなんですか。
   そうすると、今回の内容が分かればかなりできるようになりますか?




カ: うん、なるよ。
   今回話すことをしっかり理解して、ぜひ自分でも使いこなせるように
   なってね。




美: はい、がんばります。




カ: よし、早速始めていこう。




<まずは日本語をカタマリで区切る>


カ: それじゃ、まず最初に例題を見てみよう。



   「私は英語を話せる友達がいます」



   この文を英語に直していくよ。
   最初にやることは、


   『日本語をカタマリで区切る』


   ということ。
   今の例題を区切るとこうなるよ。



   「私は / 英語を話せる友達が / います」   



   この中で

   「私は」→「主語」
   「います」→「持っています」→「動詞」

   となっているんだ。




美: はい、分かります。




カ: そして、問題は真ん中にある部分。
   ここが関係代名詞を使っている部分なんだよ。

  
   この中の「英語を話せる」が「友達」を修飾しているのが分かるかな?


   どんな友達なのかを「英語を話せる → 友達」と説明しているよね。




美: なるほど、そうですね。




カ: ここまでのことをまとめると、


   「私は英語を話せる友達がいます」

            ↓

   「私は / 英語を話せる友達が / います」

            ↓

   「私は」 → 主語

   「います」→ 動詞

            ↓

   「英語を話せる」が「友達」を修飾


   
   となる。




美: はい、ここまでは分かりました。




<関係代名詞を含んだ部分を英語に直す>


カ: 次は、「英語を話せる友達」を英語でどう表すかが問題となってくるでしょう。
   ここが今回の一番の山場だからね。


   この「英語を話せる友達」という部分は、
   「英語を話せる」が「友達」を修飾している。


   日本語では、「英語を話せる」→「友達」のように
   前から後ろにある名詞(ここでは友達)を修飾するでしょう。


   でも、関係代名詞を使って英語でいう場合にはそれが逆になって
   「友達」←「英語を話せる」
   のように修飾するんだよ。
   英語でいうと、



   「a friend who can speak English」
      ↑            ↑
     友達        英語を話せる


   となって、「a friend」を後ろから「can speak English」が修飾
   しているでしょう。


   その間には関係代名詞の「who」がはさまっていて、これは後ろの部分
   (ここではcan speak English)が、前の先行詞(ここではa friend)を修飾して
   いるよ〜っていう合図みたいなものだったよね。
   このように考えて英語に直していくんだよ。



   ここまでができれば、あとはこれを英語の語順に気をつけて並べていけば
   いいんだ。
   英語の語順とは・・・



   『主語+動詞』



   が大原則で、その後ろには、「目的語」や「補語」などが続いてくるよね。
   今の例題をあてはめていくと、




   「私は英語を話せる友達がいます」
   
            ↓

   「私は / 英語を話せる友達が / います」

            ↓

   「私は / います / 英語を話せる友達が」

            ↓

   「I / have / a friend who can speak English」

            ↓

   「I have a friend who can speak English.」




   こうやって考えていけばいいんだけど、分かったかな?




美: う〜ん、難しそうですね。
   ちょっとまだできそうにありません。




カ: まだちょっと難しいね。
   じゃあ、もう1題考えてみようか。
   今度はこれなんかどうかな?



   

   
(問題)

「これは私が毎日使う自転車です」



美: じゃあ、考えてみます。
え〜と、まずはどうするんでしたっけ?




カ: 最初は「日本語をカタマリで切る」んだよ。




美: あっ、そうでした。
そうすると、この場合は、


「これは / 私が毎日使う自転車 / です」


となります。




カ: そうだね。
次は、主語と動詞、それから一番肝心な、
「どの部分がどの言葉を修飾しているか」
を見つけるんだよ。




美: え〜と、


主語 → これは → this

動詞 → です → is

「私が毎日使う」が「自転車」を修飾


でいいんですか?




カ: そう、それでいいよ。
そうしたら「私が毎日使う → 自転車」を英語で何ていうかな。




美: 日本語では「私が毎日使う → 自転車」となるけど、
英語では「自転車 ← 私が毎日使う」と後ろから修飾するから


「the bike ← I use every day」


かな?




カ: うん、そうだね。
あれっ、間に入る関係代名詞は何かな?
ヒントは、


先行詞が「自転車」、つまり「人以外」で、
後ろに「I use」、つまり「主語+動詞」が来ているから
目的格になっているよ。




美: そうすると「which か that」ですね。
そうか!そうすると、この文は


This is the bike which I use every day.


になるんじゃないですか?




カ: そうだ、よくできた。
それでいいんだよ。


間に入る関係代名詞は、以前に勉強したように考えればいいんだよね。




美: なんとなく分かった気がします。
もう一つ問題を出してください。




カ: よし、それじゃもう一問いってみよう。


(問題)

「私はテニスをしているあの少年を知っています」  


   さぁ、これならどうだ。




美: えーと、まずは日本語をカタマリで切っていくと、


  「私は / テニスをしているあの少年を / 知っています」  


   となって、



   主語 → 私は → I 

   動詞 → 知っています → know

  「テニスをしている」が「あの少年」を修飾



   最初が「I know」で、その後ろに「テニスをしているあの少年」がくるでしょう。 
   

   日本語では「テニスをしている → あの少年」だけど、
   英語では「あの少年 ← テニスをしている」になって、


  「that boy ← playing tennis」


   だから・・・、分かった!
   答えは
   


   「I know that boy who playing tennis.」

   
   ですね!




カ: う〜ん、惜しいな。
   ちょっと一ヶ所だけ違うんだよ。


   今の場合は「テニスをしている」といっているから
   これは『進行形』だよね。


   『進行形』はどんな決まりがあったかな?




美: えっ、『進行形』ですか・・・。
   『進行形』といったら・・『be動詞+〜ing』だから・・・。


   あっ、そうか!
   もしかしたらbe動詞が入っていないとか?




カ: そう、それだよ。
   進行形の場合は必ず「be動詞+〜ing」になるから忘れないでね。


   そうすると、どうなるかな?




美: そうすると、


   「I know that boy who is playing tennis.」   


   になりますね。




カ: そう、それでいいんだよ。
   この進行形になるときは結構みんなbe動詞を入れ忘れるから
   気をつけようね。




美: はい、分かりました。




カ: よし、じゃあ今回はここまでにしておこう。
   次回はもう一つのパターン、「長い主語になる場合の英作文」を解説していくよ。


   最後に今回のまとめをしておくからしっかり復習をしてね。




美: はい、ありがとうございました。



<今回のまとめ>


【関係代名詞を含んだ英作文 part1】



<考え方>


1 日本語をカタマリで切っていく。

2 関係代名詞を使って修飾されている部分を探す。

3 文全体の主語と動詞を書く。

4 関係代名詞を使っている部分を最後につなげる。



例1)「私は英語を話せる友達がいます」



1 『日本語をカタマリで区切る』

  「私は / 英語を話せる友達が / います」   



2 関係代名詞を使って修飾されている部分を探す。

  「英語を話せる → 友達」

         ↓ 
 
  「友達 ← 英語を話せる」

         ↓

  「a friend who can speak English」  
 
  

3 文全体の主語と動詞を書く。

  「主語」→「私は」
  「動詞」→「います」→「持っています」

         ↓

       「I have」



4 関係代名詞を使っている部分を最後につなげる。

  「I have a friend who can speak English.」




例2)「私はテニスをしているあの少年を知っています」


1 『日本語をカタマリで区切る』

   「私は / テニスをしているあの少年を / 知っています」


2 関係代名詞を使って修飾されている部分を探す。

   「テニスをしている → あの少年」

         ↓

   「あの少年 ← テニスをしている」

         ↓

   「that boy who is playing tennis」

   (* isを忘れないこと)


3 文全体の主語と動詞を書く。

   「主語」→「私は」
   「動詞」→「知っています」→「know」


4 関係代名詞を使っている部分を最後につなげる。

  I know that boy who is playing tennis.