関係代名詞 part10 (英作文 その2)

関係代名詞 part10 (英作文 その2)

<前回の復習>

【関係代名詞を含んだ英作文 part1】



<考え方>


1 日本語をカタマリで切っていく。

2 関係代名詞を使って修飾されている部分を探す。

3 文全体の主語と動詞を書く。

4 関係代名詞を使っている部分を最後につなげる。



例1)「私は英語を話せる友達がいます」



1 『日本語をカタマリで区切る』

  「私は / 英語を話せる友達が / います」   



2 関係代名詞を使って修飾されている部分を探す。

  「英語を話せる → 友達」

         ↓ 
 
  「友達 ← 英語を話せる」

         ↓

  「a friend who can speak English」  
 
  

3 文全体の主語と動詞を書く。

  「主語」→「私は」
  「動詞」→「います」→「持っています」

         ↓

       「I have」



4 関係代名詞を使っている部分を最後につなげる。

  「I have a friend who can speak English.」




例2)「私はテニスをしているあの少年を知っています」


1 『日本語をカタマリで区切る』

   「私は / テニスをしているあの少年を / 知っています」


2 関係代名詞を使って修飾されている部分を探す。

   「テニスをしている → あの少年」

         ↓

   「あの少年 ← テニスをしている」

         ↓

   「that boy who is playing tennis」

   (* isを忘れないこと)


3 文全体の主語と動詞を書く。

   「主語」→「私は」
   「動詞」→「知っています」→「know」


4 関係代名詞を使っている部分を最後につなげる。

  I know that boy who is playing tennis.  


<今回の内容>


      『長い主語の中に関係代名詞が入る英作文』


《基本文》 The boy who is studying in his room is Ken.
                  主語
               
         「部屋で勉強している少年は健です」


<解説>


はいみなさんこんにちは。
前回は「関係代名詞を含む文の英作文 part1」をお話しました。
理解できましたか?


今回は同じように英作文の作り方ですが、



『主語の中に関係代名詞の表現が入る長い主語になるパターン』



という場合をお話します。
結構このパターンはみなさんがひっかかっているところですので
ぜひここで理解し、慣れてください。
それでは始めていきましょう。



<長い主語の中に関係代名詞が入る英作文>

カ: 美緒ちゃん、こんにちは。
   前回の内容は分かった?




美: はい、これまでにも解説してもらった英作文の作り方と
   関係代名詞の考え方を考えていけばいいんですよね。




カ: そうだね。
   そして今回は、関係代名詞を使った部分が「主語」の中に入ってくる場合
   を考えていくよ。
   とりあえずどんな文があるのかを見てみようか。


   The boy who is studying in his room is Ken.

     「部屋で勉強している少年は健です」



   この文を分解すると、主語はどこだと思う?
   これはこのように分けられるよ。



   The boy who is studying in his room / is / Ken.
              (主語)         (動詞)


   どう、主語がかなり長いでしょう?




美: うゎー、本当だ。
   文のほとんどが主語ですね。




カ: そう、こんなパターンの文もあるんだよ。
   それで、この主語の部分だけど、ここをもう少し詳しく見てみると
   このようになるよ。



   「The boy who is studying in his room」
    ~~~~~~~~~
    (先行詞)  


   前にある「the boy」が先行詞で、「その少年」という意味になって、
   その後ろに関係代名詞の「who」が入り、
   さらにその後ろから「is studying in his room」が解説をしているんだよ。


   日本語の訳で見てみるとこんな感じになるよ。


   
   「少年 ← 部屋で勉強をしている」
    ~~~   
  (先行詞) 


   という形でどんな少年かを後ろから解説しているでしょう?




美: はい、そうですね。




カ: だからこの文は下のような構成になっているんだよ。


   The boy who is studying in his room / is / Ken.
              (主語)         (動詞)

      部屋で勉強している少年は    / です / 健



   もう一つ他の例文を挙げてみると、こんなのもできるよ。



   The animal which I like best is dogs.

    「私が一番好きな動物は犬です。」



   これも主語が長くなっているのが分かるかな?
   この英文も細かくみていくと、


   The animal which I like best / is / dogs.
         (主語)         (動詞)


   となっていて、主語の部分「The animal which I like best」
   は、「The animal」が先行詞で、後ろの「which」はもちろん関係代名詞。
   その後ろの「I like best」が解説の部分となっているんだね。
   だから、この部分を日本語で見ていくと、


   「動物 ← 私が一番好きな」


   となっていることに気づくでしょう? 
   このような文の成り立ちが理解できると、あとは簡単だよ。
   ちょっと練習問題をやってみようか。
   まずは日本語になおしてみよう。



<長い主語の文を日本語になおしてみよう>

カ: ちょっと次の英文を日本語になおしてみて。


   (問題1)

   1 The girl who is swimming in the river is my sister.

   2 The boy whom I met last night is my friend.




美: 1 The girl who is swimming in the river is my sister.

   
   えーと、1番の問題は。
   主語がどこまでなのかを考えていくんですよね。


   これって長い主語だからこんな風に切れませんか?


   The girl who is swimming in the river / is / my sister.   
             (主語)         (動詞)




カ: そう、それでいいよ。
   そうすると意味はどうなるかな?




美: まず主語の部分は、
   「the girl」を後ろから「is swimming in the river」が修飾しているんだから、


   「川で泳いでいるその少女は」


   となりますね。
   その後ろは「私の姉妹です」となるから全部の意味は、



   「川で泳いでいるその少女は私の姉妹です」



   となります。




カ: そうその通り。
   The girl who is swimming in the river / is / my sister.   
             (主語)          (動詞)

      川で泳いでいるその少女は   / です / 私の姉妹   


   それでいいよ、じゃあ2番はどうなる?




美: 2 The boy whom I met last night is my friend.

   
   これもまずは長い主語の部分を切ると、こんな感じになります。

    

   The boy whom I met last night / is / my friend.
         (主語)          (動詞)



   主語の部分は、
   「the boy」を後ろから「I met last night」が修飾していて、
   あとは「is my friend」だけだから。


   「私が昨夜会ったその少年は私の友達です」


   となります。



カ: よし、よくできたね。
   今の問題をさっきと同じように分けてみるとこうなるね。


   The boy whom I met last night / is / my friend.
         (主語)          (動詞)

    私が昨夜会ったその少年は  / です / 私の友達



<長い主語の文の英作文>

カ: よし、訳し方は大丈夫だね。
   それじゃ、次に英作文をやってみようか。
   次の日本文を英語になおしてみようか。


  (問題2)

   1 恵美と話をしている女の人は私の母です。

   2 向こうに見える建物は私たちの学校です。




美: えーと、まずは1番ですね。


   「恵美と話をしている女の人は私の母です」


   この文をカタマリに切っていって、
   さらに関係代名詞で修飾している部分を考えればいいんだから。


   「恵美と話をしている女の人は / 私の母 / です」
       (主語)                   (動詞)


               ↓


   「恵美と話をしている女の人は / 私の母 / です」
                ~~~~~~
         1番              3番    2番  (←英語で並べるときの順番)


               ↓(この順番にかえると・・・)


   「女の人 ← 恵美と話をしている / です / 私の母」

          (主語)           (動詞)


               ↓(これを英語に直すと・・・)


   「The woman who is talking with Emi / is / my mother」
     ~~~~~~~~~~~~
           (主語)            (動詞)


                 ↓


   「The woman who is talking with Emi is my mother.」 




カ: そう、その考え方でいいよ。
   じゃあ、もう一問も同じように考えてみてごらん。   




美: はい。


     「向こうに見える建物は私たちの学校です」


               ↓(カタマリごとにスラッシュできると・・・)


   「向こうに見える建物は / 私たちの学校 / です」
      (主語)                    (動詞)


               ↓


   「建物 ← 向こうに見える / です / 私たちの学校」
    ~~~~
          1番           3番      2番
         (主語)        (動詞)


               ↓


   「The building which we can see over there / is / our school」
    ~~~~~~~~~~~~
          (主語)          (動詞)


               ↓


   「The building which we can see over there is our school.」



   これでどうですか?




カ: そう、大丈夫だね。
   結局、関係代名詞が入る文でもこれまでと同じように、
   まずは大きなカタマリで切っていくということは変わらないんだよね。
   そのことをしっかりおさえておけば、それほど難しくはなかったと思うよ。





美: はい、ありがとうございました。


<今回のまとめ>


【長い主語に関係代名詞が入る文】


ポイント:まずはカタマリで切っていき、
関係代名詞が入るカタマリに注意して文を組み立てていく。
英作文の基本は、「主語+動詞」の順序。

※ただし疑問文では変わるので、最初は普通の文を作り、
それを疑問文に変えていくという2段階にすると
分かりやすくなります。


(例題)

     「恵美と話をしている女の人は私の母です」


                 ↓(スラッシュできると・・・)


   「恵美と話をしている女の人は / 私の母 / です」
       (主語)                   (動詞)


               ↓


   「恵美と話をしている女の人は / 私の母 / です」
                ~~~~~~
         1番              3番    2番  (←英語で並べるときの順番)


               ↓(これを英語の順番にかえると・・・)


   「女の人 ← 恵美と話をしている / です / 私の母」

          (主語)           (動詞)


               ↓(これを英語に直すと・・・)


   「The woman who is talking with Emi / is / my mother」
     ~~~~~~~~~~~~
           (主語)            (動詞)


                 ↓


   「The woman who is talking with Emi is my mother.」 (完成!)