不定詞(2)part2(疑問詞+不定詞)

不定詞(2)part2(疑問詞+不定詞)

<前回の復習>

<今回のまとめ>

Q: 形式主語とは?
A: 不定詞の主語(that節の場合もあるが、ここでは触れていないので省略)が長い時に置く、形だけの主語のこと。
「It」で表すが、「それは」と訳さない。

Q: 形式主語を使った書きかえはどうすればいいのか?
A: 例えば次のように考える。

To get up early / is good for us.
It/ is good for us / to get up early.

1 上の文の「To get ・・・」の部分はこの文の主語なんだけど、長いから最初に来るのはあまり好まれない。

2 そのために、特に意味はなく形だけの形式主語(または仮主語呼ばれる)の「It」を文の最初に持ってきた。
これで見た目上の主語はシンプルになった。

3 その後ろには動詞その他(is good for us)が続いてくる。

4 最後に、本来の主語の部分が来る。
ここで思う存分長くなろうと、いくらでも言うことができる。

Q: なぜこんなことをするのか?
A: 英語は結論を先にいう傾向が強い言語。質問に答えるにしても 「Yes/No」を先にいう。

Q: ではこの文の形のポイントは?
A: 英語の形では 「 It is 〜 (for + 人) to ― 」
日本語では   「○○です」 「誰々にとって」 「これこれすることは」という形。

Q: どうして「(for + 人)」とカッコがついているのか?
A: 必ず入るとは限らないから。
通常一般的な人のことをいうときには省略されるが、必ずしもそうとも限らない。
テストでは、

「日本文に“〜のために”、“〜が”などの言葉がある場合」
「書きかえ問題などで、元々の文に入っていた場合」

のような時には必ず書くようにすれば間違いがない。

また、「(for + 人)」が入るときには必ず「to 〜」の前に入れるので注意。

Q: 「 It is 〜 (of + 人) to ― 」と、前置詞が「for」ではなくて「of」になるときがあるけど、どう使い分けるの?
A: 前にくる形容詞が、『人の性質を表す形容詞』の時に「of」となる。例としては、

「kind(親切な)」、「careful(注意深い)」、「careless(不注意な)」
「stupid、foolish(愚かな)」、「wise(賢い)」など

Q: 最後に例文をいくつか挙げてください。
A:  It is difficult for me to speak English.
「私にとって英語を話すことは難しいです」   

   It is necessary for Yukato study harder.
「結加にとってもっと一生懸命勉強することは必要です」

   It is kind of him to help old people.
「彼は親切にも老人の手伝いをします」
*「kind」が彼の性格を表した形容詞なので「of」を使う。

*最初の2つの例文は「difficult」が「私の性格が難しい」という訳でも「necessary」が「結加の性格が必要」という訳でもないので、通常の「for」を使う。


<今回の内容>

《基本文》    I don't know how to use a computer.
          「私はコンピュータの使い方が分かりません」

<解説>

は〜い、みんなこんにちは。
GWも過ぎてもう一週間経ちましたね、そろそろ中間テストに向けての勉強を始めていった方がいい気がしますよ・・・。

今回の内容は、「疑問詞+不定詞」という、これまたよく出題されるところです。

おそらくみんなもこれからよく目にすることになると思うよ。
それでは始めましょう。

はい、結加ちゃ〜ん。

結: はーい。

カ: それでは今回も始めよう。

結: は〜い。

<疑問詞+不定詞>

カ: 結加ちゃんは前回の「形式主語」というのは覚えてる?

結: えーと、ネイティブの人はYes/Noをまずはっきりさせるという習慣があるんですよね。

だから、不定詞の主語の部分を訳さない「It」でとりあえず主語として書いておいて、「良いです」とか「重要です」とかの結論を先に言って、あとから長くなる不定詞の部分を書くんでしたよね。

カ: そう、よく復習をしたね。

では今回は新しく『疑問詞+不定詞』というのを勉強するよ。
まずはいくつかのパターンを見てもらおう。   

what to eat.     「何を食べたらいいのか」
when to start    「いつ始めたらいいのか」
which to choose 「どちらを選んだらいいのか」

とりあえずこのくらいにしておいてと。
どう結加ちゃん、上の3つを見て何か思わない?

結: う〜ん、そうですね。
まず、英語のほうを見ると・・・

最初に「何を」とか「いつ」のような疑問詞がきています。

カ: そうだね、それから?

結: それから・・・、その後ろが「to+動詞の原形」の不定詞になっています。

カ: そう、今回のポイントの部分だよ。
今回の内容は今いってくれたように、

『不定詞が疑問詞の後ろにくる使い方』

というところなんだ。
それから今度は、日本語を見て何か気づかない?

結: え〜とですね〜、あっ!
全部最後が 「〜たらいいのか」 となっています。

カ: そう!そこも大切なポイントだよ。
今回の内容は次のようなものになるんだ。

<今回のポイント>
『疑問詞+不定詞』  (疑問詞の意味+〜したらいいのか)
                          (〜すべきか)

いま結加ちゃんが言ってくれたように、

英語の形は、『疑問詞+不定詞』  
意味は、『疑問詞の意味+〜したらいいのか』

となるんだよ。
「〜したらいいのか」の部分は、「〜すべきか」という訳し方にしてもいいからね。

結: そうなんですか。
さっきの3つ以外にはどんな言い方がありますか?

カ: うん、じゃあ他にどんな言い方ができるかちょっと考えてみよう。
次の日本語を英語に直してみて。

1 どこを訪ねたらいいのか
2 いつ行けばいいのか
3 どうやって泳いだらいいのか

結: えーと、まず最初の問題は、「どこを」と言っているから・・・「where」でしょう。

次に「訪ねたらいいのか」は「訪ねる」は「visit」だから・・・・

「どこを訪ねたらいいのか」「where to visit」ですか?

カ: そうだよ、正解。
じゃあ、次の問題はどうなる?

結: 2番は・・・、「いつ」が「when」で、「行く」は「go」だから・・・「いつ行けばいいのか」「when to go」

カ: いいね〜。

<how to 「〜のし方」>

結: え〜と次は3番、「どのように」・・・・・
   あれ?「どのように」って何ていうんでしたっけ?

カ: 「どのように」というのは「how」だよね。

結: あっ、そうか!
じゃあ、「泳ぐ」は「swim」だから

「どうやって泳いだらいいのか」「how to swim」

カ: はい、よくできました。
全部正解だよ。

今みたいに考えれば大丈夫だね。
ところで、ここで一つ大切なことを言っておこう。

3番にでてきた “how to” なんだけど、これは今「どのように〜したらいいのか」って訳していたよね?

結: はい。

カ: それでも全然間違いじゃないんだけど、もう少し日本語っぽく言うと 

『〜の仕方』

って言わない?

結: あ〜、言いますね。

カ: でしょう?

だから今度から、この「how to」だけは、「〜の仕方」という訳し方で覚えておいて。

実際にテストでもこの「〜の仕方」で出される場合がほとんどだからね。

結: そうか、そうか。
大切な訳し方なんですね。

カ: そうだよ。

<疑問詞+名詞>

カ: あともう少し他にも解説しておくことがあるから聞いてね。

   実は疑問詞の「what」と「which」の2つは後ろに名詞を続けていうこともできるんだよ。

結: 先生、名詞とか言われてもピンとこないんですが・・・・

カ: そうか、じゃあ具体的に例を挙げて解説しよう。
例えば、

what sport to play   「何のスポーツをしたらいいのか」
which cake to eat   「どっちのケーキを食べたらいいのか」

この2つを見れば言っていることが分かるでしょう。
さっきまでの例では、疑問詞の後ろにはすぐに「to 〜」というように不定詞がきてたよね。

結: はい。

カ: でも今回の例では「what」の後ろには「sport」、「which」の後ろには「cake」というように、“物の名前”を表す“名詞”がくっついているよね。

結: あー、そういうことですか。
分かりました。

カ: このパターンが作れるのは、「what」と「which」の2つの疑問詞だけだから。

訳すときには、「what sport」を「何のスポーツ」、「which cake」を「どっちのケーキ」のように訳して、この2つをセットで一つのカタマリと考えてね。

じゃあ、ここで問題です。
次の日本語を英語に直してごらん。

1 どのバスに乗ったらいいいのか
2 何語を話したらいいのか

結: えーと、最初の問題は・・・
「どのバス」っていうのがカタマリの部分だから、「which bus」でいいのかなぁ。

カ: そうだよ。

結: それから、「バスに乗る」っていう時の「乗る」って何て言うんですか。

カ: 「take」でいいね。
「ride」にも乗るという意味があるけど、「ride」は、馬や自転車、オートバイのように“またがって乗る”時に使う単語だから。バスとか電車の時には「take」でいいよ。

結: それなら分かりました。
「which bus to take」ですね。

カ: はい、その通り。
次は?

結: はい、「何語」っていうのは「what」を使うのは分かりますけど、「語」っていうのは?

カ: 「language」だよ、「言語、言葉」っていう意味だね。

結: そうなると、「何語」が「what language」で、「話したらいいのか」をつなげると、「what language to speak」でいいんですか?

カ: そう、そのとおり!
ここまでが理解できたら、今度はこういった言い方が実際に文の中で使われるとどうなるのかをみていこう。
こんな感じになるよ。

I know how to use the computer.. 
Do you know where to go?
I don't know which bus to take.
I wonder what language to speak

分かるかな?
これらの文にスラッシュを入れてちょっと区切ってみると分かりやすくなるよ。

I know / how to use the computer.
「私は知っています / コンピュータの使い方を」

Do you know / where to go?
「あなたは知っていますか / どこに行ったらいいのか

I don't know / which bus to take.
「私は分かりません / どのバスに乗ったらいいのか

I wonder / what language to speak.
何語を話したらいいんだろう」

どう、区切って考えるとよく分かるでしょう?

最後の「I wonder」というのは、さっきまで触れていなかったけど、直訳すると「私は不思議に思う」という意味になるんだよ。

「Alice in wonder land」、「不思議の国のアリス」の“wonder”だよ。それから、この「I wonder」はいちいち「私は・・・」とは訳さないで、

「〜なのかなぁ」「〜なんだろう」「〜かしら」

のように訳してあげればいいよ。
だから今も「話したらいいんだろう」と訳しているんだよ。

結: そういうことですか、分かりました。
この「I wonder」もよくでるんですか?

カ: まぁ、頻度はそれほど高くないね。
そんなにしょっちゅう問題で出てくるわけではないけど、たまーに出てくるからその時に困らないように一応ここで出しておいたから。

結: はい、分かりました。

カ: じゃあ、今回はここまでにしておきましょう。  
今回の内容もしっかり復習してマスターしてね。


<今回のまとめ>

    「疑問詞+不定詞」

形:  「疑問詞+不定詞」

但し、疑問詞が「what」、「which」の場合は後ろに名詞を入れることもできる。

例) what language to speak
   which cake to choose

訳し方:「疑問詞の意味+〜したらいいのか(〜すべきか)」

例) what language to speak  「何語を話したらいいのか」
    which cake to choose   「どちらのケーキを選んだらいいのか」


文章の例:

I know / how to use the computer.
「私は知っています / コンピュータの使い方を」

Do you know / where to go?
「あなたは知っていますか / どこに行ったらいいのか

I don't know / which bus to take.
「私は分かりません / どのバスに乗ったらいいのか

I wonder / what language to speak.
何語を話したらいいんだろう」

※「I wonder」は「〜なのかなぁ」「〜なんだろう」「〜かしら」などと訳し、「私は・・・」とはしない。