問題集 選び方 使い方

問題集の選び方と使い方

問題集といっても本屋さんに行けばたくさん出版されています。あまりにもありすぎてどれを買ったらいいのか迷ってしまうことはありませんか?

 

私も仕事柄よくそのような質問を受けます。そこでざっと問題集の選び方とその使い方をお話しましょう。

 

問題集はどんなものを選べば良いのか

 

問題集の種類

1 基本的な問題が中心に入っているもの
2 基本的な問題と応用問題が両方とも同じくらい入っているもの
3 応用(発展)問題が中心に入っているもの

 

問題集は大きく分けて上の3種類に大別することができます。
それぞれにはメリットとデメリットがありますので、そこをふまえて購入する必要があります。

 

一般的に多いのは2番のパターンです。しかしだからといって必ずしもそれが本人に合っているとは限りません。私がお薦めするのは1番と3番の2冊を用意することです。

 

その理由は簡単で、2番のパターンでは基本と応用の両方を1冊に入れるために問題数がどちらも少なくなってしまい、もう少し基本的な問題を解いて慣れたいと思ってもすぐに応用に移ってしまい理解不足のまま次へと進んでしまうからです。そのため

 

「問題集を解いてみたけどよく分からない」

 

ということになってしまうのです。ですから基本なら基本、応用なら応用でそれぞれ同じパターンが何問も出ている問題集が良いと思います。

 

ここまでを聞くと、「それなら基本・応用とも十分な分量の問題が入っている問題集ならいいのでは?」と思う方もいるでしょう。

 

しかし、それもあまりお勧めをしません。
そもそも基本と応用の両方が十分に網羅されている問題集がほとんどありません。

 

大学受験問題集ではときどきかなり厚い問題集があり、そこにはほとんどのパターンと結構な数の類題が入っているものを見ます。しかしそれも人によりけりで大抵の人にはどうかと思います。

 

その理由は 『分厚すぎてまずやり終えることができない』 からです。

 

張りきって問題集を買ってきて最初に取り掛かったところまでは良いのですが、数ページくらい進むと、

 

「疲れた」
「まだこんなに残ってる」
「全部は無理だ」

 

となって挫折してしまうのです。もちろんそれでもやり通せる人はいます。そのような人はどんな問題集を使ってもやり通すのです。

 

ところが大抵の人は、今お話したような結末になってしまいがちだと思うのです。ですからそれよりも問題の内容が

 

基本なら基本
応用なら応用

 

と分かれていて、それを別々に購入した方が良いのです。

 

またもう一つ別々で用意したほうが良いメリットがあります。
単純に考えて2つ分が1冊になっているよりも、2冊に分かれていたほうが1冊の厚さは薄くなりますね。この薄さがポイントです。

 

薄くて終わりが見えてくるとやる気につながります。

 

そして実際にやり終えればそれがたとえ薄い問題集だったとしても「1冊やり終えたんだー!」という達成感があります。これもまた次へのやる気につながります。

 

どんな問題集でも1冊やり終えて、できれば間違えたところだけをもう一度解いたほうが圧倒的に力がつきます。そういった意味でも私は基本問題用と応用問題要の問題集を別々に用意することをお勧めしています。

 

<ポイント>

  • 問題集と一口に言っても大きく3種類に分かれる。
  • 基本問題集と発展問題集は分けた方がよい。
  • 1冊やり終えた達成感は次へのモチベーションにつながる。
  • 厚い問題集を途中で投げ出すよりも薄い問題集をくり返し解く方が力になる。

問題集を選ぶポイント

では次に基本問題と発展問題の違いを考えてみましょう。
単に「簡単な問題」と「難しい問題」ということではありません、違いを確認してみましょう。

 

基本問題は例えば英語で「受動態」という単元を勉強したときに、

  • 受動態というのは「何かをされる」ときに使う表現。
  • 英語では「be動詞+過去分詞」と表す。
  • 「〜によって」というのはbyを使う。

 

という本当に最初のところから理解していくのに役立ちます。最初の段階でくり返し基本的な問題をといて基礎を身につけることはとても大切です。

 

習いたてのときにこの段階をとばしていきなり難しい問題やイレギュラーな引っかけ問題などから入ってしまうと、偏った理解になってしまう危険性があります。

 

基本はなめてはいけない大切なものです。まずはしっかり基本問題を解いてその単元理解のベースとなる考え方を学び、問題に慣れる必要があります。

 

しかし、基本問題だけで満足していては進歩がありません。そのままでは基礎知識を活用する力が身につかず、非常に幅のせまい知識だけで止まってしまいます。そこで発展(応用)問題が必要になってきます。

 

また、もちろん定期テストや入試問題をはじめとするテストでも発展問題が出題されますので、それに対応するためということもあります。いや、むしろそちらが一番の目的といえるでしょう。

 

このことを考えればありがちな結論になりますが、習いたての最初には基本問題をまずしっかりこなしてその単元の基本的な形や作り方をマスターし、慣れてきたら応用(発展)問題と進めていくことが大切になってきます。

 

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