動名詞 part2(動名詞や不定詞しかとれない動詞)
さて、今回は動名詞の例外の練習をしていきます。
前回の動名詞 part1(動名詞と不定詞の名詞的用法)は「動名詞」と「不定詞」は基本的に書きかえができるということで、書きかえの練習をしましたが、今回はどちらかしか使えない場合になります。
<動名詞の例外1>
次の動詞の目的語(後ろに続ける形)には動名詞(〜ing)しか使えない。
- enjoy(〜を楽しむ)
- finish(〜を終える)
- mind(〜を気にする)
- give up(〜をあきらめる)
<例外2>
次の動詞の目的語には不定詞(to + 動詞の原形)しか使えない。
- want(〜を欲する)
- hope(〜を望む)
- decide(〜を決める)
- wish(〜を願う)
今回はこれらの2つのことを練習を通して確認していきます。
練習問題
1.次のカッコ内の語を適当な形に直して文を完成させなさい。
(1) She enjoyed ( watch) a baseball game on TV.
(2) Did Takeshi finish ( do ) his homework?
(3) I want ( eat ) sushi very much.
(4) You mustn't give up ( challenge ).
2.次の日本文を英語に直しなさい。
(1) 私達は昨夜踊って楽しみました。
(2) 明日晴れることを望んでいます。
解答・解説
では問題を解いていきましょう。
1.次のカッコ内の語を適当な形に直して文を完成させなさい。
(1) She enjoyed ( watch ) a baseball game on TV.
カッコの前には「enjoy」という動詞があります。これは後ろに動名詞しか取れない動詞です。
ですからここでは「watching」が正解となります。
正解)
「She enjoyed ( watching ) a baseball game on TV.」
(彼女はテレビで野球の試合を見て楽しみました)
(2) Did Takeshi finish ( do ) his homework?
この問題でも注目するのはカッコの前の動詞です。
ここでは「finish」が入っています。この動詞も後ろに動名詞しか取れない動詞ですから「doing」が正解となります。
正解)
「Did Takeshi finish ( doing ) his homework?」
(タケシは宿題を終わらせましたか)
(3) I want ( eat ) sushi very much.
今度の問題はカッコの前に使われている動詞が「want」です。
この動詞は後ろに不定詞しか取れない動詞ですから「to eat」が正解となります。
※以前、不定詞のところで「want to 〜」は「〜したい」という意味になることは学習済みですね。
正解)
「I want ( to eat ) sushi very much.」
(私は寿司がとても食べたいです)
(4) You mustn't give up ( challenge ).
今度はどうでしょう。
カッコの前には「give up」という動詞が使われています。これは熟語で「〜をあきらめる」という意味になり、後ろに動名詞しかとれない動詞でした。
ですからここでは「challenging」となります。
ところで「challenge」という動詞が何か分からなかった人もいるかもしれませんね。これは「チャレンジ」です。
つまり「挑戦する」という意味です。この動詞は「e」で終わっているので動名詞にするときには「eをとってingにする」ということを忘れないで下さい。
また「You mustn't 〜」は「〜をしてはいけない」という意味の助動詞で、「Don't 〜」で書きかえることができましたね。
正解)
「You mustn't give up ( challenging ).」
(あなたは挑戦することをあきらめてはいけません)
ちなみに、「Don't give up challenging.」という書きかえもできます。
次は英作文問題です。英作文の考え方の基本はいつものようにカタマリで区切って考えればよいのですが、そのときに今回の動名詞を使うか不定詞を使うかの使い分けに気をつけてください。
2.次の日本文を英語に直しなさい。
(1) 私達は昨夜踊って楽しみました。
「私達は / 昨夜 / 踊って / 楽しみました」
↓ 英語の順番に並べかえると
「私達は / 楽しみました / 踊って / 昨夜」
↓ 英語に直すと
「We / enjoyed / dancing / last night.」
正解)
「We enjoyed dancing last night.」
(私達は昨夜踊って楽しみました)
(2) 明日晴れることを望んでいます。
さて、最後の問題です。
この問題の日本文には主語が書いていませんが、ここでは「私」が望んでいると考えればよいでしょう。
「(私は) / 明日 / 晴れることを / 望んでいます」
↓ 英語の順番に並べかえると
「(私は) / 望んでいます / 晴れることを / 明日」
↓ 英語に直すと
「I / hope / to be sunny (fine) / tomorrow.」
ここで一番難しかったところは「to be sunny」ではないですか?
なぜこういう言い方になるかというと、「sunny(fine)」という単語は「形容詞」です。「形容詞は前にbe動詞をつけて文にする」というルールがあります。例を挙げると次のようなものです。
- 「晴れです」
→「It is fine.」 - 「私は忙しいです」
→「I am busy.」 - 「あなたは疲れています」
→「You are tired.」
ここで使われている「fine」「busy」「tired」は全て形容詞で、その後ろには「be動詞」が入っていますね。
このことからここの問題でも
- 「I hope」
→「私は望んでいます」 - 「to be sunny」
→「晴れることを」 - 「tomorrow」
→「明日」
↓
「I hope to be sunny tomorrow.」
という文ができあがっているのです。
正解)
「I hope to be sunny tomorrow.」
(明日晴れることを望んでいます)