高校入試問題 part3

高校入試問題 part3

1.次の各文が正しい文になるようにカッコ内の語を並べかえて文を完成させなさい。

(1) A: Is she a popular singer?
   B: Yes, she is. She (loved / many people / by / is ) in Japan

(2) A: Takeshi, my sister and I are learning karate.
   B: Oh, Cathy. In Japan, ( people / by / learned / it / many / is )

2.次の対話が成り立つようにカッコ内の語を適切な形に変えなさい。

(1) A: What can you see over there?
   B: I can see a boy and a dog ( run ) in the park.

(2) A: You speak English very well.
   B: Thank you, but it is difficult for me ( speak ) it
     fluently.  
     ※fluently 流暢に

解答・解説

さて、それでは今回の問題を考えていきましょう。

1.次の各文が正しい文になるようにカッコ内の語を並べかえて文を完成させなさい。

(1) A: Is she a popular singer?
   B: Yes, she is. She (loved / many people / by / is ) in Japan.

上のAさんが「彼女は人気のある歌手ですか」と質問しています。

すると、Bさんは「はいそうです。彼女は日本で・・・」と答えています。

ここでカッコの中に与えられた単語を見てみると、

「loved」「many people」「by」「is」

となっています。このことから「is loved」はくっついて「受動態」になるのではないかと予想できます。そうすると「by」があることにも納得できます。主語が「She(彼女は)」なので、この文の意味は、

「(彼女は日本の)多くの人に愛されています」

という意味になると分かりますね。あとは文法を考えて並べると、

「(She) is loved by many people (in Japan).」

と分かります。「is loved」は「be動詞+過去分詞」で受動態の形。「by many people」は「多くの人によって」となって誰に「愛されている」のかを表しています。

正解)

「She (is loved by many people ) in Japan.」
(彼女は日本のたくさんの人々に愛されています)


(2) A: Takeshi, my sister and I are learning karate.
   B: Oh, Cathy. In Japan, ( people / by / learned / it / many / is )

次もまずはAさんのセリフを訳してみます。すると、

「タケシ、私の姉と私は空手を習っています」

となります。するとBさん(タケシさん)は

「おー、キャシー。日本では・・・」

となっています。ここで上と同じように与えられた単語を見てみると、「learned」と「is」という単語に目が留まります。ここでも受動態かなという予測を立てます。他には「by」もあるので受動態と考えて文を作っていくと、

主語は「people」、しかし「many」という単語もあるので「manypeople」とします。

次は動詞です。受動態だとしたらbe動詞が入るのですが、ここでは「is」というbe動詞しかありません。

ここでちょっと立ち止まってください。

「主語がmany peopleで複数形なのに、be動詞がisというのはおかしくないかな?」と。

そうです。そこに気づく必要があります。では受動態という考え方から間違えていたのでしょうか?

いいえ、そうではありません。

この問題ではもう一つ主語になれる可能性のある単語があります。それが「it」です。

「it」なら受けるbe動詞が「is」でもおかしくないですよね。ではこの線で考えを進めていきます。

  • 「主語」 → 「It」 → 「それは」
  • 「動詞」 → 「is learned」 → 「習われています」
  • 「その後ろ」 → 「by many people」 → 「多くの人々に」

    ↓

「It is learned by many people」
(それは多くの人々に習われています)

これでOKですね。このように問題に日本文が書いていないときには、まず最初にある程度予測を立てて問題を解いていきます。

しかし、途中で矛盾が出たらそこで考え直すというようにしていきます。

もちろん最初はそのまま矛盾点に気づかずに進めていってしまったり、おかしいところには気づいても正しい答えが分からないということもあります。でもそれは練習で必ずできるようになっていきます。

「問題をとく」

  ↓

「間違える」

  ↓

「正しい考え方を理解する」

  ↓

「その答えが素早く出るように反復する」
(このときに、単に答えを覚えるのではなく、考え方を頭の中に思い起こすことを意識してください)

  ↓

「徐々に慣れてきて、素早く正解が出せるようになる」

このような過程を経て上達していきますので、諦めないで下さいね。

正解)

「In Japan, ( It is learned by many people )」
(日本ではそれはたくさんの人々によって習われています)


2.次の対話が成り立つようにカッコ内の語を適切な形に変えなさい。

(1) A: What can you see over there?
   B: I can see a boy and a dog ( run ) in the park.

今度の問題でも日本文は書いていませんが、この問題は動詞の形を変えるだけになります。

  • A「あなたは向こうに何が見えますか」
  • B「私は公園で(run)少年と犬が見えます」

なんかちょっと変な日本語になっていますが、この「run」をどうしたらよいでしょう。

「公園で(走っている)少年と犬」

とすればおかしくないですね。そうなると「〜している」という意味ですから「〜ing」という“現在分詞”にしてあげればよいと分かります。

正解)

「I can see a boy and a dog ( running ) in the park.」
(私は公園で走っている少年と犬が見えます)


(2) A: You speak English very well.
   B: Thank you, but it is difficult for me ( speak ) it     fluently.
     ※fluently 流暢に

最後の問題です。

  • A「あなたはとても上手に英語を話します」
  • B「ありがとう。でも流暢にそれを話すことは私には難しいです」

こんな意味になります。「fluently」なんていう単語が出ていますが、これは覚えなくても大丈夫です。ここで「speak」を適切な形に変えるのですが、この文はある構文になっていることに気づきましたか?

そうです、

「It is 〜 (for 人) to ・・・」
「(人にとって)・・・することは〜です」

という構文です。このことに気づいたらあとは早いですね。ここの「話すことは」という部分は“不定詞”を使って書くということになります。

正解)

「Thank you, but it is difficult for me ( to speak ) it fluently.」
(ありがとう、でもそれを流暢に話すことは私にとって難しいです)