受動態 part7(by以外の前置詞を使う受動態)
通常の受動態では「〜によって」という意味で「by」を使いますが、今回の内容は「by」を使わない場合の使い方の練習をします
これらはテストで出されるものがほぼ決まっているので、熟語として覚えてしまうのがよいでしょう。
使い方はこれまでの受動態と変わりません、熟語として覚えてしまえばあとは適切に当てはめていくだけです。
特に、最後につく「前置詞」は混乱しやすいので注意をしてください。
練習問題
次の日本文にあう英文になるようにカッコに適語を入れて受動態の文を完成させなさい。
1.その歌手はみんなに知られています。
The singer is ( ) ( ) everyone.
2.私はコンピュータを使うことに興味があります。
I am ( ) ( ) using a computer.
3.私はその知らせに驚きました。
I was ( ) ( ) the news.
4.その山は雪でおおわれていました。
The mountain ( ) ( ) ( ) snow.
5.紙は木から作られています。
Paper is ( ) ( ) wood.
6.この飛行機は紙で作られています。
This plane is ( ) ( ) paper.
7.そのカップは水で一杯でした。
The cup ( ) ( ) ( ) water.
8.彼女はそのプレゼントが気に入りました。
She ( ) ( ) ( ) the present.
9.その電車は多くの人で混み合っていました。
The train ( ) ( ) ( ) many people.
10.私のおじいさんは戦争でなくなりました。
My grandfather ( ) ( ) ( ) the war.
解答・解説
さて、それでは問題を見ていきましょう。今回は問題を増やしてみました。
1.その歌手はみんなに知られています。
The singer is ( ) ( ) everyone.
これは
- 「be known to〜」
(〜に知られている)
を知っているかを問う問題です。
正解)
The singer is ( known ) ( to ) everyone.
2.私はコンピュータを使うことに興味があります。
I am ( ) ( ) using a computer.
- 「be interested in 〜」
(〜に興味がある)
ちなみに「using」となっているのは「動名詞」で、これはその前
に前置詞が入るために、この形になっています。
正解)
I am ( interested ) ( in ) using a computer.
3.私はその知らせに驚きました。
I was ( ) ( ) the news.
- 「be surprised at 〜」
(〜に驚く)
最近よく「サプライズ」という言葉を日本語でも使いますが、英語で「surprise」というと「〜を驚かす」という意味になります。
ここでは自分である「私」が驚きましたというときに受動態を使っているのは、「私はそのニュースに驚かされました」という言い方になっているからです。
これを「I surprised the news.」などとしてしまうと「私はそのニュースを驚かしました」という意味になってしまうので気をつけて下さい。
ちなみに「私はそのニュースを聞いて驚きました」という文の場合は「I was surprised to hear the news.」となります。
「〜を聞いて」というのは不定詞の「原因」(〜して)という用法になるので、「to + 動詞の原形」という形になります。
その場合には「at」は使いません。
正解)
I was ( surprised ) ( at ) the news.
4.その山は雪でおおわれていました。
The mountain ( ) ( ) ( ) snow.
- 「be covered with 〜」
(〜で覆われている)
この問題の場合、一つだけ注意してください。
それは「この問題ではbe動詞の部分もあいている」ということです。しかもこの問題の日本文をよく読むと「いました」となっています。
つまり、“過去形”になっていますね。こういうところをきちんと見ているかどうかで差がついてしまいます。
正解)
The mountain ( was ) ( covered ) ( with ) snow.
5.紙は木から作られています。
Paper is ( ) ( ) wood.
この「〜作られている」には気をつけましょう。できあがったものを見て、
- 何で作られているか見ただけで分かる場合
→ be made of 〜(〜で作られている) - 何で作られているか見ただけで分からない場合
→ be made from 〜(〜で作られている)
というように使い分けが必要でした。ではこの問題の場合はどうでしょう?
「紙は木から作られている」これはできあがった“紙”というのは一般的に白くて薄く、ペラペラしています。
それに対して“木”はこげ茶色で、太く、ゴツゴツしています。私達は紙が木から作られていることは知識として知っていますが、教わらなければ分からず、見ただけで判断できるものではありません。
ですからここでは「見ただけでは分からない」→「be made from」を使うと考えます。
正解)
Paper is ( made ) ( from ) wood.
6.この飛行機は紙で作られています。
This plane is ( ) ( ) paper.
この問題も「作られています」という問題ですから上の5番で解説したことをヒントに考えてみましょう。
また「紙」という言葉が入っていますが、早とちりしないで下さいね。
「この飛行機は紙で作られています」という文から考えていくと、できあがったものは「飛行機」で何で作られているかというと「紙」です。
つまり、これは“かみ飛行機”ですね。
かみ飛行機は見た目で“紙”で作られていることがすぐに分かります。紙を折っただけですから。
ですからこの場合は「見ただけで何で作られているのか分かる」場合となり、「be made of」を使うと分かります。
正解)
This plane is ( made ) ( of ) paper.
7.そのカップは水で一杯でした。
The cup ( ) ( ) ( ) water.
さて、6番までは大体の人が知っていると思いますが、ここからは答えられない人もでてくるかもしれません。これは、
- 「be filled with 〜」
(〜で満たされている)
という熟語です。またここでも「be動詞」の部分が抜けているので注意してくださいね。この問題も「でした」となっていますから過去形です。
ちなみに今回の問題では「受動態の文を完成させなさい」といっているので、この「be filled with」を使いますが、それにしばられないのなら
- 「be full of」
(〜で一杯)
という表現を使っても同じ意味になります。念のために説明しておきますと、この「full」という単語は過去分詞ではないので、この「be full of」は受動態の表現ではありません。
正解)
The cup ( was ) ( filled ) ( with ) water.
8.彼女はそのプレゼントが気に入りました。
She ( ) ( ) ( ) the present.
これは
- 「be pleased with 〜」
(〜が気に入る)
という熟語があります。ここでも「入りました」と過去形になっていることに注意して下さい。
正解)
She ( was ) ( pleased ) ( with ) the present.
9.その電車は多くの人で混み合っていました。
The train ( ) ( ) ( ) many people.
これは
- 「be crowded with 〜」
(〜で混み合う)
という熟語です。
正解)
The train ( was ) ( crowded ) ( with ) many people.
10.私のおじいさんは戦争でなくなりました。
My grandfather ( ) ( ) ( ) the war.
最後の問題です。
これは
- 「be killed in 〜」
(〜で死ぬ)
という熟語です。「死ぬ」というと「die」を思い出すかもしれませんが、
『戦争、天変地変(地震,台風など)、事故など』が原因で亡くなる場合は、自分で死にたくないのに亡くなってしまうことになるので「be killed」と受動態の形にして「殺される」という表現を使います。
正解)
My grandfather ( was ) ( killed ) ( in ) the war.