文型part2 (高校受験で大切な書きかえ)
<前回の復習>
(文の要素)
1 主語 (動作をする人や物をあらわす言葉、「〜は、〜が」)
( S )
2 動詞 (動作や状態をあらわす言葉)
( V )
3 目的語(動詞の後にくる名詞で「〜を」「〜に」)
( O )
4 補語 (主語や目的語と等しい関係になるもの)
( C )
※文の要素に入れないがそのほかに「修飾語(M)」があります。
5文型 | |
第1文型 | S + V |
第2文型 | S + V + C |
第3文型 | S + V + O |
第4文型 | S + V + O + O |
第5文型 | S + V + O + C |
このように、5文型は5種類あり、どの文型にも必ず『S + V』は入っています。
<今回の内容>
《基本文》 My father gave me a present.
My father gave a present to me.
「私の父は私にプレゼントをくれました」
<解説>
前回は文型というものがどんなものなのかについてお話しました。
今回は本来ならば第1文型から第5文型までの細かいお話をするはずでしょうが、
高校入試で出題の一番多い
『第3文型と第4文型の書きかえ』
に焦点を当てて解説をしていきます。
<第3文型>
まずは第3文型というものから解説しましょう。
第3文型とは
『S+V+O』
↓ つまり
『主語+動詞+目的語』
となっている文のことです。
「目的語」というのは「〜を」となる名詞のことです。
例文を挙げましょう。
例)Tom gave a present to her.
「トムは彼女にプレゼントをくれました」
My sister bought the book for me.
「私の姉は私にその本を買ってくれました」
ちなみに「to her」や「for me」の部分は前回お話しました修飾語の部分になります。
前置詞から後ろは基本的に文の要素には入りません。 ← これが超大切!
ですからそれぞれの例文では
Tom gave a present to her.
主語 動詞 目的語
My sister bought the book for me.
主語 動詞 目的語
となります。
<第4文型>
続いて第4文型の説明をしましょう。
第4文型というのは
『S+V+O+O』
↓ つまり
『主語+動詞+目的語+目的語』
となっている文のことです。
この文型では「目的語」が2つ入っていますね。
ここで出てくる目的語には高校で習いますが、
最初の目的語を「間接目的語(〜に)」
後ろの目的語を「直接目的語(〜を)」
という名前があります。
中学生のうちはこれらの名前は覚えなくてもよいですが、ひとつだけ確実に覚えて
おかなくてはいけないことがあります。
↓ それは
「 〜に + 〜を 」 (人) (物) |
という順番で並べるということです。
例文で確認してみますね。
例)She showed me a picture.
↑ ↑
人に 物を
「彼女は私に写真を見せてくれました」
Your mother cooked us some cookies.
↑ ↑
人に 物を
「あなたのお母さんは私たちにクッキーを作ってくれました」
という具合に「人に+物を」の順に並びます。
ここまではわかりましたね。
<第3文型と第4文型の書きかえ>
では、基礎知識の勉強が終わりましたので、ここからが今回の本題です。
第3文型と第4文型の書きかえです。
次の文を見てください。
例)1 Tom gave me a present.
2 Tom gave a present to me.
「トムは私にプレゼントをくれました」
上も下も同じ内容の文です。
しかし、よく見るとちょっと違います。
「Tom gave」までは同じですが、その後ろが違っています。
1の文は「Tom / gave / me / a present」
↑ ↑
「人に」 「物を」
「人に物を」となっているので、第4文型の文です。
では2の文ではどうなっているのでしょう。
2の文は「Tom / gave / a present / to me.」
↑ ↑
「〜を」 「前置詞」
「〜を」が目的語で、その後ろには「前置詞」があるので修飾語になります。
つまり、この文は第3文型ということになります。
<第3文型と第4文型の書きかえはどこが変わるのか>
この書きかえはここが変わります。
ここが一番のポイントですからしっかり押さえましょう。
<ポイント>
Tom gave / me / a present.
(人) + (物)
Tom gave / a present / to me.
(物) + (人)
「トムは私にプレゼントをくれました」
分かる?
上の文の違いが。
どういうことかといえば、第4文型の「人に物を」が
第3文型では「物を人に」と順番が入れかわるのです。
しかも、人が後ろに来るときには「me」の前に「to」も入りました。
さらに、このように「前置詞」が入るとそこから後ろは修飾語なので第3文型となるのです。ここがポイントなんです。
ではもうひとつの例文を見てください。
My mother cooked / us / some cakes.
(人) + (物)
My mother cooked / some cakes / for us.
(物) + (人)
「私の母は私たちにケーキを作ってくれました」
はい、この例文でも同じように上の第4文型の「人に物を」が
第3文型の「物を人に」という順番に入れかわっていますね。
しかも、人が後ろに来るときには「us」の前にさっきと同じく「to」が・・・・
「あら〜?」
今度は「to」じゃなくて「for」がきています。
これは何ででしょう?
そう、ここが2番目のポイントなんです。
第3文型と第4文型の書きかえは、「人と物」を入れかえるのですが、実はこのように
前置詞が常に同じではないのです。
<動詞によって変わる前置詞>
実は第4文型(人に物を)を第3文型(物を人に)に書きかえる時には動詞によって
「to」か「for」か「of」かを使い分ける必要があるのです。
次のように分けます。
前置詞の使い分け方 | |
「for」を使う動詞 | find , choose , buy , get , make , cook など |
「to」 を使う動詞 | give , show , send , teach , tell など |
「of」 を使う動詞 | ask |
この表にまとめてあるように、動詞によって使う前置詞が変わります。
解説をしましょう。
まずは「of」です。
これは見てすぐに分かるように「ask(尋ねる)」という動詞の書きかえのときにだけ
使われます。
例)May I ask you a question?
May I ask a question of you?
このように書きかえます。
次に覚えてほしいのは「for」です。
「for」を使って書きかえる動詞はそれほど多くありません。
ですからこちらはがんばって覚えてもらいたいのですが、上にとりあえず
6個上げておきました。
ここにあげたものは高校入試にしょっちゅう出てくるものです。
これらをがんばって覚えてもらいたいのですが、ここで少し記憶術を取り入れて
みましょう。
覚えたい単語は「find , choose , buy , get , make , cook」です。
意味は「見つける、選ぶ、買う、手に入れる、作る、料理する」です。
映像にしてつなげていきます。
ポイントは目の前でテレビを見ているつもりで想像してください。
<forを使って書きかえる動詞を覚えよう>
あのレーザーラモンは実は大変なプラモデルマニアだったとしましょう。
ラモンは、ドラえもんに登場する脇役の「出来すぎ君」か「スネ夫のお母さん」
のプラモデルをずーっと探していました。(← 超マニアック)
あるとき、古い駄菓子屋さんに入ると、なんとラモンがずっとほしがっていた
レアなプラモデルが両方ともあったではありませんか!
とうとうこのお宝を見つけた(find)のです。
早速2つとも買おうとしましたが、お金が足りません。
仕方なく、どちらかを選ぶ(choose)ことにし、「スネ夫のお母さん」を買う(buy)
ことにしました。
長年の夢を手に入れた(get)ラモンは、急いで家に帰り、プラモデルを作りました
(make)が・・・
なんと!勢いあまって完成したプラモデルを鍋に入れてグツグツ料理(cook)して
しまいました。
我に返ったラモンは思わず「フォー!(for)」と叫んでしまいました。
以上が「for」の前置詞をとる動詞
こんな感じです。
まずはストーリーを覚え、目をつぶって流れをいってみてください。
次にその途中途中で英語の単語を入れて考えてみてください。
動詞は6個です。
ポイントは目の前にハッキリとその様子を描くことです。
覚えやすくて、忘れにくいと思いますよ。
ここまでができたら、それ以外の単語は「to」でつないでください。
「to」は一番多いので、どの前置詞か迷ったらとりあえず「to」としてもいいくらいです。
以上です。
あとは問題集で「第3文型と第4文型の書きかえ」という単元をどんどんこなしてください。
ここでいっていたことがより深くりかいできるはずです。
それでは今回はここまでです。
<今回のまとめ>
<第3文型>
『S+V+O』
↓ つまり
『主語+動詞+目的語』
Tom gave a present to her.
主語 動詞 目的語
「トムは彼女にプレゼントをあげました」
My sister bought the book for me.
主語 動詞 目的語
「私の姉は私にその本を買ってくれました」
<第4文型>
『S+V+O+O』
↓ つまり
『主語+動詞+目的語+目的語』
例)She showed me a picture.
↑ ↑
人に 物を
「彼女は私に写真を見せてくれました」
Your mother cooked us some cookies.
↑ ↑
人に 物を
「あなたのお母さんは私たちにクッキーを作ってくれました」
<第3文型と第4文型の書きかえはどこが変わるのか>
<ポイント>
Tom gave / me / a present.
(人) + (物)
Tom gave / a present / to me.
(物) + (人)
「トムは私にプレゼントをくれました」
前置詞の使い分け方 | |
「for」を使う動詞 | find , choose , buy , get , make , cook など |
「to」 を使う動詞 | give , show , send , teach , tell など |
「of」 を使う動詞 | ask |