前置詞 part1 (時間を表す前置詞)

前置詞 part1 (時間を表す前置詞)

<前回の復習>

<特殊な付加疑問文>

Study harder, will you ?
(won't)
「一生懸命勉強しなさい

Let's go to the movie, shall we ?
「映画に行きましょうね

命令文の場合       : 「will you ?
但し、前半が肯定の場合   「won't you?」も可
Let's の文の場合     : 「shall we ?


<今回の内容>

《基本文》    I get up at seven every morning.

「私は毎朝7時に起きます」



<解説>


さて、前回までの「付加疑問文」は終了して今回からは『前置詞』というものを
勉強しましょう。


『前置詞』というのは一見地味で、あまり大切ではないと思われがちですが、
実はこれをきちんと理解できるようになれば英語がグーンと理解できるようになるし、
細かいニュアンスまでわかるようになります。


それでは今回は読者代表の『結加(ゆか)ちゃん』(ちょっと天然だけど憎めない)に
登場してもらいましょう。


カ: 結加ちゃ〜ん、こんにちは。



結: こんにちは。



カ: それでは今回は一緒に前置詞の勉強をしていくよ。
   結加ちゃんは前置詞というのは聞いたことがあるかな?



結: え〜、よくわかんないです。



カ: うーんそうか、じゃあ一つずつ教えていくよ。
   前置詞っていうのはよく「in」とか「with」とかそれだけではきちんとした
   意味になっていない単語っていうのがあったでしょう?


   「in」は「〜の中に」という意味だし、「with」は「〜と一緒に」
   という意味だよね。なんとなく中途半端でしょう?



結: あー、そういえばそんなのがありましたー。



カ: でしょう?
   そういう単語のことを『前置詞』っていうんだよ。



結: これってよくわかんないです。



カ: うん、でも大丈夫だよ。
   この前置詞もいくつか使い方の“ルール”があるからそれさえ分かれば
   別に難しくはないんだよ。


結: へー、そうなんですか〜。
   じゃあ、教えてください。



カ: はい、今回は前置詞の使い方でも特に『時間に関する使い方』に限定して
   話していくよ。

   「at と on と in の使い分け方」
   「for と during の使い分け方」
   「by と till(until) の使い分け方」

   の3つのお話をしていくね。



結: はい、お願いします。



<時間を表す前置詞の at と on と in >

カ: まずは「at と on と in の使い分け方」の話からね。

   この3つの前置詞を全て時間に関する時に使うと、どういう風に使い分けるか、
   分かるかな?



結: え〜、だってそれが分からないから聞いているんですよー。  



カ: あー、まぁそうだね(汗)。
   確かにその通りだよね。

   えーと、まずこの3つは次のように覚えておいて欲しいんだよ。

前置詞(at, on, in)の使い分け
at: 時間の前につける 例) at seven       7時に
on: 日付や曜日の前につける 例) on January 10   1月10日に
on Sunday     日曜日に
in: 月、季節、年の前につける 例) in January      1月に
in summer      夏に
in 2007        2007年に



結: は〜、こんなルールがあったんですかー。
   今までなんとなくその時の気分でつけていました。



カ: う〜ん、それだと点が確実に取れるとは限らないよね。
   それじゃあ、解説をしておくよ。
   まずは『at』からね。

   『at』は「時間の前につける」ということで、これはよく聞いていると思うから
   分かるでしょう?

   この3つの中では「〜時ー分」という時に使うから


   “時間を表す言葉の中でも一番短い間隔”


   の時に使うことになるね。



結: はい、これは中1のときにやったのを覚えています。



カ: そうだね。
   次に『on』だけど、今度はさっきの『at』の時よりも少し間隔が長くなって、


   “1日”


   という長さの時に使うようになるんだ。
   だから「日付や曜日」の時にこの『on』を使うんだよ。



結: なるほど〜、それで「土曜日に」と言うときは「on Sunday」って言ったり
   するんですね。



カ: そうだね、ただ、結加ちゃん。
   「土曜日」は「Saturday」だからそれを言うなら「on Saturday」になるんだけどねぇ。



結: あー、そうだー。ちょっとした勘違いですよ。
   大丈夫です、分かってますから。
   ハハハ。



カ: ・・・。

   えっとそれでは最後の『in』だね。
   これはさらに時間の間隔が長くなって


   “月、季節、年”


   という時に使うんだよ。

   だからさっき挙げたような「in January:1月に」とか「in summer:夏に」、
   「in 2007:2007年に」のような使い方になるんだよ。

   分かった?



結: 完璧です!



カ: ところで、ここで一つ注意があるから話しておくね。
   それはさっき挙げた例で、


   on January 10    1月10日に

   in January       1月に


   というのがあるでしょう。
   これは軽く見逃しちゃいけないところだよ。
   よく見てね。


   上は「1月10日に」と『日付』まで言っているから“on”を使い、
   下は「1月に」と『月』をいうのだから“in”を使っているよね。



結: あっ!本当だ。
   全然気づいていなかった。



カ: ほら!ねぇ危なかったでしょう?
   こういうところがテストでは狙われるんだよ。
   こんな感じでテストでは出るよ。 ↓


(問題)

次の下線部に適する語を入れなさい。

1 I went to Kyoto __ July.(私は7月に京都に行きました)

2 She was born __ July 7. (彼女は7月7日に生まれました)


ここまでの話を理解できていれば分かるよね?



結: バカにしないでくださいよ。
   私にだって分かります〜。

   上は後ろに月がきているから“in”
   下は日付まで書いてあるから“on”

   ですよ。



カ: お〜、すごいね〜。
   さすが結加ちゃん、やるな〜。



結: 先生、絶対私のことバカにしてるでしょう?



カ: いやいやそんなことはないよ(笑)



<時間を表す前置詞の for と during >

カ: じゃあ、次は「for と during の違い」について説明しよう。

         ↓

前置詞(for と during)の使い分け
for:  不特定の期間 例)for two days         2日間
during:特定の期間 例)during summer vacation 夏休みの間



というように使い分けるんだけど
どう、分かる?



結: 不特定とか特定の意味がさっぱり。



カ: そうだね。
   じゃあ、もう少しそこのところを掘り下げて説明しよう。

   「不特定の期間」というのは「定まっていない期間」のことで、
   上の例で『2日間』というのを1年の中で考えてみると、
   1/1から1/2までの『2日間』もあれば、
   3/1から3/2までの『2日間』もあるし、
   また、12/1から12/2までの『2日間』もあるわけだよね。


   このように同じ『2日間』でも『ここからここまで』というのがないので
   「定まっていない期間」つまり「不特定の期間」というんだよ。



結: あ〜、なんとなく分かります。



カ: 分かる?
   それでもう一つの「特定の期間」というのは「定まっている期間」
   ということで、上の例では「夏休みの間」となっているね。


   地域によって違うけど、関東地方では夏休みといえば43日くらいあるでしょう。


   この43日をさっきの場合と同じように1年の中で考えてみると、どこでも43日なら
   いいという訳にはいかないよね。

   だって「夏休みの43日」なんだから当然「夏の43日」だよ。
   もっと厳密にいえば「7/20から8/31までの43日」だけだよね。


   つまり、「夏休みの間」というのは「定まっている期間」→「特定の期間」ということに
   なるんだよ。
 


結: 先生、かなり分かりました。



カ: そう、それは良かった。
   その違いが分かればあとは、「不特定の時にはfor」、「特定の時にはduring」と
   覚えればいいね。

   それからもう一つ特徴をいっておくと、

for 後ろには「one, two, three, some, manyなどの言葉」
during 後ろには「summer vacation, my stay などの言葉」



   がよく来るからこれも一つの手がかりにしてみて。



結: はい、分かりました。



カ: それじゃ、ここで一つだけどんな問題が出るのか例を挙げておこうね。


(問題)

次の( )内の前置詞のうち正しいものを選びなさい。

1 John stayed in Hawaii ( for , during ) his holiday.

2 I live in Hawaii ( for , during ) three years.


結加ちゃん、どう分かった?



結: えっと〜、1番の最後の単語がわかりません。



カ: あー、それはホリデーで、「休み」とか「休暇」という意味だね。



結: あ〜じゃあ、さっきの「夏休み」と同じだから、「during」だ。



カ: そうだね。



結: それで、2番は「for」



カ: 何で?
   1番が「during」だから次は「for」って考えてない?



結: えっ、バレました?
   えーと、あっ、そうか。
   後ろに数字がきているから「for」なんだ。
  


カ: そう、まぁそう考えてくれればいいよ。
   よくできました。



結: さすが私!



カ: ・・・。


<時間を表す前置詞の by と till (until) >

カ: えっと、それでは最後に「by と till(until) の違い」を説明しよう。

前置詞 (by と till (until)) の使い分け
by : 〜までに
(期限)を表す
例)by tomorrow   明日までに
till: 〜までずっと
(until) 継続を表す
例)till tomorrow  明日までずっと




このようにby と till(until) は使い分けるんだけど、違いが分かる?



結: うーん、なんとなく分かったような分からないような・・・



カ: それじゃ例文を使って説明してみよう。


1 I must finish my homework by tomorrow.

2 He must stay home till tomorrow.


1番の文はどんな意味になるかな?



結: えっとー、「by」は「〜までに」だから

   「私は明日までに宿題を終わらせなければいけない」

   ですか?



カ: そう、正解。ここで、


   「明日までに」


   と言っているでしょう。
   この意味をちょっと考えてみて。

   「明日までに」ということは『最終期限が明日』ということだから
   別に明日より前に終わらせてもいいわけだよね。


結: はい。



カ: このように“遅くてもこのときまでに”という内容を表すことを“期限”といって、
   そういうときには『by』を使うんだよ。



結: な〜るほどね。 



カ: それじゃ、2番の「He must stay home till tomorrow.」はどんな意味になるかな?



結: そうなると、「till」は「〜までに」という意味だから

   「彼は明日までずっと家にいなければいけない」

   ですか?



カ: そう、正解。
   じゃあ今度はこの文の意味を考えてみよう。
   さっきの「by tomorrow」では「明日までに」という意味になったけど、
   今度の「till tomorrow」では


   「明日までずっと」


   となっているよね。
   「by tomorrow」の時は最終期限が明日だから、明日より前でも問題なかった
   んだけど、「till tomorrow」は


   “明日になるまでは絶対にそれを続けなくてはいけない”


   ということになるんだよ。
   この違いが分かれば大丈夫だよ。



結: あ〜そっかぁ、分かりました。
   「until」というのは何ですか?



カ: あー、そうか。その説明をしていなかったね。
   「till」と「until」は同じ意味だよ、だからどっちを使っても問題ないんだけど、
   「until」は昔の古い言い方で、「till」は会話でもよく使われる言い方なんだよ。

   まぁ、つづりが短い分だけ自分で書く時には「till」を使っておけばいいと思うよ。



結: はい、分かりました。
   ありがとうございます。



カ: はい、それじゃ最後に今回のまとめをしておこう。


<今回のまとめ>


【時間に関する前置詞】

前置詞(at, on, in)の使い分け
at: 時間の前につける 例) at seven       7時に
on: 日付や曜日の前につける 例) on January 10   1月10日に
on Sunday     日曜日に
in: 月、季節、年の前につける 例) in January      1月に
in summer      夏に
in 2007        2007年に



例) I get up at seven every morning. 「私は毎朝7時に起きます」

I was born on July 7th.        「私は7月7日に生まれました」

I was born in July.           「私は7月に生まれました」

前置詞(for と during)の使い分け
for:  不特定の期間 例)for two days         2日間
during:特定の期間 例)during summer vacation 夏休みの間


例) I live in Hawaii for three years.       「私はハワイに3年間住んでいます」

John stayed in Hawaii during his holiday. 「ジョンは休暇中ハワイに滞在しました」

前置詞 (by と till (until)) の使い分け
by : 〜までに
(期限)を表す
例)by tomorrow   明日までに
till: 〜までずっと
(until) 継続を表す
例)till tomorrow  明日までずっと



例) I must finish my homework by tomorrow. 「私は明日までに宿題を終わらせなければならない」

I must stay home till tomorrow.       「私は明日までずっと家にいなければならない」