関係代名詞 part7 (thatの特別用法 その2)

関係代名詞 part7 (thatの特別用法 その2)

<前回の復習>


              【thatの特別用法】



Q: thatという関係代名詞はwhose以外に使える便利なものということだったが、
   逆にこのthatを優先的に使うときはどんな時か?


A:  ・先行詞に形容詞の最上級や序数が入っているとき
   ・先行詞にall , every , no , anyが入っているとき
   ・先行詞にthe only , the very , the sameが入っているとき
   ・先行詞に人と人以外を表す言葉が両方入っているとき
   ・WhoやWhichで始まる疑問文の中で関係代名詞を使うとき



Q: 序数とは何か?


A: 順序をあらわす言い方のこと



Q: 「Tomoki is the boy who can run the fastest in his class.」

   の場合、最上級が使われているのに“that”ではない関係代名詞も普通に使うが
   それはどうしてか?


A: 最上級が使われていてthatを使ったほうがいいのは、

   「先行詞に形容詞の最上級が使われている場合」

   この文では、先行詞は最上級が入っていないただの“the boy”で、
   最上級は後ろの修飾部分で使われているから。
   (しかも副詞の最上級)



Q: “all, every, no, any”が先行詞に入っているときというのは、
   この単語の4種類のことだけを言っているのか?


A: “all, every, no, any”そのものが単独で使われているときも、もちろんだが
   “everything, everybody, everyone, nothing, anyone, anything”など
   の場合も含まれる。


<今回の内容>


          「関係代名詞 part7 (thatの特別用法 その2)」


《基本文》  Do you know the boy and the dog that are running in the park ?

         「あなたは公園を走っている少年と犬を知っていますか」



<解説>


みなさん、こんにちは。
ここしばらく関係代名詞が続いていますが、ついてきていますか?


前回からは「thatの特別用法」という内容に入っています。
これはある特定の場合は「that」を入れる場合が多いですよ。というものです。


しかし、いざ試験ということを考えると、この場合に「that」を書かないと
「thatの特別用法」というルールを知らないと思われて×にされる恐れ
があります。


テストでは「that」を使いましょうということを前回はお話しました。




それでは今回は、この「thatの特別用法」の続きのお話をしていきます。
今回も美緒ちゃんに登場してもらいましょう。


美緒ちゃーん。

<thatの特別用法 part2>



美: はーい。
先生こんにちは。




カ: こんにちは。
今回も前回の続きで「thatの特別用法」を解説していくよ。




美: はい、お願いします。





カ: 「thatの特別用法」には5パターンあって、前回は2番目まで説明をしたから、
今回は3番目と4番目を解説していくよ。



・先行詞に形容詞の最上級や序数が入っているとき
・先行詞にall , every , no , anyが入っているとき
・先行詞にthe only , the very , the sameが入っているとき
・先行詞に人と人以外を表す言葉が両方入っているとき
・WhoやWhichで始まる疑問文の中で関係代名詞を使うとき



では、3番目の



“先行詞にthe only , the very , the sameが入っているとき”



この、“the only , the very , the same”の意味はそれぞれ
“唯一の(ただ一つの)、まさに、同じ”で、


これらが先行詞の中に入っているときは関係代名詞はthatを使いましょう。
ということになるんだよ。

例文をみてみよう。




例)

You are the only person that loves me.

「あなたが私を愛してくれる唯一の人です」


Kenji is the very man that I have wanted to see.

「健二は私が会いたかったまさにその人です」


This is the same T shirt that I have.

「これは私が持っているものと同じTシャツです」




これらの例文をみると全部、上で話したように

「先行詞にthe only , the very , the same」

が入っているよね。




美: そうですね。
これは分かりやすいですね。


あとは、単語の意味を覚えるだけで大丈夫そうです。




カ: そうだね。
これらの言葉が出てきても


「あっ、これはthatの特別用法だ!」


と気づかないと終わりだからね。
しっかりと覚えておくんだよ。



ここまでみてみると、結構「the」がついているときがあったよね。




【thatの特別用法で“the”がつく場合】


“序数(the first, the second)の時”
“形容詞の最上級(the + est)の時”
“the only, the very, the sameがついている時”




頭の中ではこういうまとめ方もしておくといいよ。
記憶というのはいろんな角度から覚えておけばおくほど、確実に思い出しやすく、
また覚えやすくなるからね。




美: はい、分かりました。
では、次の内容はどんなものですか?




カ: うん、4番目は


“先行詞に人と人以外を表す言葉が両方入っているとき”


これはちょっと考えてみるとすぐに納得がいくと思うよ。
例えば次のような文がそうだね。





Do you know the boy and the dog that are running in the park ?

「あなたは公園を走っている少年と犬を知っていますか」 





この文の先行詞は、「the boy and the dog」だよね。
このように


先行詞に「人と人以外」が同時に入っている時には「that」を使いましょう。


ということなんだけど、


「that」以外の関係代名詞だとしたら何が考えられるかな?




美: えーと、先行詞が「人」だとしたら後ろに「are」という動詞があるから
「主格」なので、“who”が入るな。


「人以外」の時には“which”になるけど・・・・、あれ?
あっ、そうか!



『どっちを使えばいいんだろう!!』




カ: そう、困るよね。


この文の先行詞は、「the boy and the dog」だから「人と人以外」が
両方いっぺんに使われているんだよ。



そうなると、「人」を基準にして関係代名詞を考えれば「who」になるけど、
「人以外」を基準にすれば「which」になる。


じゃあどっちを基準に考えればいいの?
となるよね。



「人のほうが偉いから人を基準に考える」


とするか、


「何を言っているの、ペットは可愛がらなくちゃダメでしょう。人以外を基準に考えなさい」


とするか、困るでしょう。
だからそういう場合は、



「そういう場合は、どちらでも使える便利な関係代名詞thatというものがあるんだから
それを使えばいいじゃない」



ということで、「先行詞に人と人以外を表す言葉が同時に入っている時」
にもthatを使うことになるんだよ。




美: なるほどね、これはすごく納得がいきます。
よく分かりました。


<今回のまとめ>


【thatの特別用法 part2】



Q:thatの特別用法の3つ目はどんな場合か。


A:先行詞に「the only(唯一の)」「the very(まさに)」「the same(同じ)」
が入っているとき。



Q:前回と今回の内容で、「the」がつく時というのがいくつか出てきたが、
どんなものがあったか。


A:「序数(the first, the second)の時」
「形容詞の最上級(the + est)の時」
「the only, the very, the sameがついている時」



Q:thatの特別用法の4つ目はどんな場合か。


A:「先行詞に人と人以外の言葉が同時に入っている場合」

先行詞が人の場合と人以外の場合のどちらに合わせるかで
関係代名詞が変わるので、どちらでも使えるthatを使う。