入試対策シリーズ『並べかえ その1

入試対策シリーズ『並べかえ その1


<今回の内容>

        入試対策シリーズ 『並べかえ問題1』



前回までの「書きかえ問題」に変わりここからは『並べかえ問題』を勉強していきます。

また、この『並べかえ問題』をといていく上で文法知識が必要になる時にはそのつど必要に応じ解説していきます。今回取り上げる問題はこれです。

並べかえ問題(現在完了,受動態,接続詞のthat)


(問題) 次の日本文に合うように(  )内の単語を並べかえなさい。

1 私は彼と話をしたことがありません。
  I ( have , with , him , talked , not )

2 英語は多くの国々で話されています。
  ( English , countries , of , spoken , lot , is , a , in )

3 これらの絵は私の父が描きました。
  ( drawn , father , these , were , my , pictures , by )

4 あなたがすぐに良くなることを望んでいます。
  ( you , hope , soon , well , will , I , get )

解説


1 私は彼と話をしたことがありません。
  I ( have , with , him , talked , not )


さて1番から見ていきましょう。
この問題は「have , talked」から現在完了の問題だと分かります。


並べかえでも英作文でも同じですが、基本的にまずは日本語を意味のカタマリごとに分解します。この問題では


「私は / 彼と / 話をしたことがありません」


となります。次にこの日本語を次のように並べかえます。


「私は / 話をしたことがありません / 彼と」
 ↑           ↑
主語          動詞


あとはこの順序に英単語を並べかえていけばいいだけです。では実際に当てはめてみましょう。「〜したことがありません」ということは「現在完了の否定文」になります。


「私は / 話をしたことがありません / 彼と」
          ↓
「 I   /  have not talked    / with him.」


このように考えていくのが基本です。
もちろんこの考え方だけでは足りない部分があるのですが、とりあえずこれでかなりの部分がカバーできます。


それでは次の問題も見てみましょう。




2 英語は多くの国々で話されています。
  ( English , countries , of , spoken , lot , is , a , in )


今度の問題は「話されています」という部分から受動態だと分かります。
それでは1番と同じように問題文を分解して並べかえてみましょう。


「英語は / 話されています / 多くの国々で」


この中で『話されています』の部分が受動態で『be動詞+過去分詞』になること、『多くの』がこの問題ではmanyではなく『a lot of』となることに注意して並べかえてみると次のようになります。


「英語は / 話されています / 多くの国々で」
  ↑        ↑
 主語    動詞(受動態)

            ↓

「English  /  is spoken  /  in a lot of countries.」
       be動詞+過去分詞


*『多くの国々で』の「で」は「in」となります。『多くの国々の中で』と考えるのですね。




3 これらの絵は私の父が描きました。
  ( drawn , father , these , were , my , pictures , by )


さぁどんどんいってみましょう。
この問題は少し注意してください。何を注意するのかというと、日本文と与えられた単語の違いです。


日本語では → 「これらの絵は私の父が描きました


となっていますが、与えられた単語を見ると『drawn』 『were』という単語に目がいきませんでしたか?


これらの単語から「私の父によって描かれた」という表現になることが分かります。
これは日本語だけでは分かりませんが、受動態の問題として考える問題なんです。


並べかえ問題ではこのようなことがけっこうあります。ですから日本語だけに惑わされないように気をつけてくださいね。この問題は次のように考えていくと分かりやすいと思います。


「これらの絵は私の父が描きました
           ↓
「これらの絵は / 私の父によって / 描かれました
           ↓
「これらの絵は / 描かれました / 私の父によって
           ↓
「These pictures / were drawn / by my father.」
           be動詞+過去分詞




4 あなたがすぐに良くなることを望んでいます。
  ( you , hope , soon , well , will , I , get )



さて最後の問題です。 この問題は慣れていないと良く分からないと思います。
何が問題かというと、単語を見ると分かります。


『I』という単語に注目してください。日本語の中に『私は』と書いていませんね。


日本語では『主語』が省略されるということがよくあります。特に『私は』という主語はよく省略されます。この問題でも厳密にいえばこうなります。


(私は)あなたがすぐに良くなることを望んでいます」


更にこの文は二つに分解できます。


「私は望んでいます」+「あなたがすぐによくなること」


ですからここでは次のように文を切って考えます。


「私は 望んでいます / あなたが / 良くなることを / すぐに」

             ↓

I hope / you will get well soon.」


*「get well」→「元気になる」
*「元気になる」のは未来の話なので未来形(will)になっている
* この文は接続詞の「that」が省略されている。


省略しないと下のようになります。

「I hope that you will get well soon.」

今回のまとめ



1 私は彼と話をしたことがありません。
  I ( have , with , him , talked , not )


「私は / 話をしたことがありません / 彼と」
          ↓
「私は / 話をしたことがありません / 彼と」
          ↓
「 I   /  have not talked    / with him.」




2 英語は多くの国々で話されています。
  ( English , countries , of , spoken , lot , is , a , in )


「英語は  / 話されています / 多くの国々で」
           ↓
「English /  is spoken  /  in a lot of countries.」
       be動詞+過去分詞

*『多くの国々で』の「で」は「in」となります。 『多くの国々の中で』と考えるのですね。




3 これらの絵は私の父が描きました。
  ( drawn , father , these , were , my , pictures , by )


「これらの絵は私の父が描きました
           ↓
「これらの絵は / 私の父によって / 描かれました
           ↓
「これらの絵は / 描かれました / 私の父によって
           ↓
「These pictures / were drawn / by my father.」
           be動詞+過去分詞



4 あなたがすぐに良くなることを望んでいます。
  ( you , hope , soon , well , will , I , get )


(私は)あなたがすぐに良くなることを望んでいます」
                ↓
「私は望んでいます」+「あなたがすぐによくなること」
             ↓
I hope / you will get well soon.」


*「get well」→「元気になる」
*「元気になる」のは未来の話なので未来形(will)になっている
* この文は接続詞の「that」が省略されている。
省略しない場合 ↓

「I hope that you will get well soon.」