従属接続詞 part4(時制の一致)

従属接続詞 part4(時制の一致)

1.次の文を日本語に訳しなさい。

(1) When I was young, I wanted to be a doctor.

(2) I couldn't do my homework because I was sick yesterday.

(3) I thought that Yumi was a kind girl.

2.次の文を英語に直しなさい。

(1) 私達が駅に着いた時、たくさんの人がいました。

(2) 私はあなたが寿司が好きだと知っていました。

解答・解説

1.次の文を日本語に訳しなさい。

(1) When I was young, I wanted to be a doctor.

前回も練習をしていますが、従属接続詞(when, if, becauseなど)を使っている文は大きく2つに分けることができました。

そして、接続詞の入っている方のカタマリを「従属節」、もう一方のカタマリを「主節」といいました。

この文も2つに分けることができ、次のようになります。

  • 「When I was young」 → 「私は若いとき」
  • 「I wanted to be a doctor」 → 「私は医者になりたかった」

この2つの内容を接続詞の入っている方から日本語に訳してあげれば完成です。

正解) 「私は若いとき、医者になりたかった」


(2) I couldn't do my homework because I was sick
   yesterday.

この文も同じように考えていきます。
まずは2つに分けるとこうなります。

  • 「I couldn't do my homework」 → 「私は宿題ができませんでした」
  • 「because I was sick yesterday」 → 「なぜなら私は昨日病気だったから」

これらの内容を合わせれば完成ですが、ここで接続詞の入っている方のカタマリから訳す時に上の「なぜなら」は省略します。

これは単純に日本語としておかしくなるためです。後ろに「〜から」という語があるので「because」の意味は十分に伝わります。

正解) 「私は昨日病気だったので宿題ができませんでした」


(3) I thought that Yumi was a kind girl.

はい、今度は「接続詞のthat」です。これは「〜ということを」という意味になって、省略することもできる接続詞でした。この文を2つに区切ると次のようになりますね。

  • 「I thought」 → 「私は思いました」
  • 「that Yumi was a kind girl」 → 「ユミは親切な女の子だということを」

これらの内容を合わせて「私はユミは親切な女の子だと思いました」となれば正解です。

ここで一つだけ気をつけてもらいたいことがあります。それは後半の「was」を「〜だった」とは訳さずに「〜だと」となることです。

もしも「〜だった」と訳してしまうと「私が思った」という過去のときと「ユミが親切だった」という過去のときの時間にズレがあることになってしまいます。

ちょっと難しいかもしれませんが、この文は「thought」と「was」は両方とも『過去』で、同じときを表しています。

つまり「ユミが親切だった」ときと「私がそう思った」ときは時期が同じだということです。

ところが、もしも「私はユミが親切な女の子だったと思った」と訳してしまうと、「私が思った」ときよりも「ユミが親切だった」ときのほうが古い時期のように聞こえませんか?

「ユミはその昔は親切な女の子だったんだよな〜と私は思った」

のようにです。そういう内容の文はまた別の言い方があり、それは高校で勉強します。とりあえずここでは「〜だったと思った」ではなくて「〜だと思った」となるという結論だけでも押さえておいて下さい。

正解) 「私はユミが親切な女の子だと思った」


2.次の文を英語に直しなさい。

(1) 私達が駅に着いた時、たくさんの人がいました。

では英作文を考えていきましょう。まずはいつものように日本語をカタマリごとに切ってみます。

「私達が駅に着いた時、たくさんの人がいました」

    ↓

「私達が駅に着いた時」
「たくさんの人がいました」

と、このように分けられます。次にこれらを英語に直していきます。

    ↓ 

「私達が駅に着いた時」 → 「When we arrived at the station」

  • 「〜のとき」→「When」
  • 「〜に着く」→「arrive at 〜」

「たくさんの人がいました」 → 「there were many people」

  • 「たくさんの」は「a lot of」もOK。
  • 「〜がいる」 → 「there is(are)〜」で過去形の時にはbe動詞を過去にする。

    ↓

「When we arrived at the station, there were many people.」
(There were many peopel when we arrived at the station.)

正解)

「When we arrived at the station, there were many people.」
(There were many peopel when we arrived at the station.)


(2) 私はあなたが寿司が好きだと知っていました。

最後の問題です。

この問題を見ると「だと」とあるので「〜ということを」という接続詞のthatが使われているということが分かりますね。では次にこの文を区切ってみましょう。

「私はあなたが寿司が好きだと知っていました」

    ↓

「私は知っていました」
「あなたが寿司が好きだと」

と、このように分けられます。ではそれぞれを英語に直していきます。

    ↓

  • 「私は知っていました」 → 「I knew」
  • 「あなたが寿司が好きだと」 → 「(that) you liked sushi」

    ↓

「I knew (that) you liked sushi.」

ここで一つ確認してもらいたいのですが、「liked」となっていますね。1(4)で解説したように

「私は知っていました」 と 「あなたが寿司が好きだと

という2つの内容は同じ時制(時期)のことを言っています。その証拠にもしも時制がずれているとしたら次のような日本文になっているはずです。

「私は知っていました」
「あなたが寿司がすきだったと

この言い方は高校で勉強すると上で解説したものになるので、これを英語にした言い方は考えなくてもいいのですが、ここで理解しておいてもらいたいのは次の2つは意味が違うということです。

@「私はあなたが寿司が好きだと知っていました」
→「私が知っていた」時期と「あなたが寿司が好き」な時期は同じ時。

A「私はあなたが寿司が好きだったと知っていました」
→「私が知っていた」時期よりも「あなたが寿司が好きだった」時期の方が古い。

このような違いがあります。Aの文は高校の内容になるので英語にできなくてもまだ大丈夫です。ここでの問題は@の文の方ですから。

これを英語に直すと次のようになります。

「I knew that you liked sushi.」

分かりづらいかもしれませんが、「like」に「d」がついて過去形になっています。これが時制の一致です。