現在完了 part2(経験用法)
現在完了の経験というのは、過去のある時(ほとんどが生まれた時)から現在までの間に何かの経験をしたことがあるとかないとかということを伝える文のこと。
現在完了 経験のポイント
形:have(has) + 過去分詞
訳し方:〜したことがある
経験でよく使われる単語・フレーズ
ever (今までに)
never (一度も〜ない)
often (しばしば)
times (〜回)
twice(2回)
many times (何回も)
several times (何回か)
How often 〜?
=How many times 〜? (何回〜したことがありますか)
have been to 〜 (〜へ行ったことがある)
練習問題
1.カッコ内の語を加えて、それぞれの文を現在完了形に直し意味も答えなさい。
(1) Emi met Nancy. (never)
(2) Bill ate sushi. (twice)
2.次のそれぞれの文を(1)否定文(2)疑問文(3)答えの文で答え意味も書きなさい。
You have read the book before.
3.つぎのそれぞれの日本文にあう英文になるようにカッコに適語を入れて文を完成させなさい。
(1) あなたは今までにアメリカに行ったことがありますか。
( ) you ( )( )( )America?
(2) タロウは以前あなたの家に来たことがあります。
Taro ( )( ) to your house ( ).
(3) 彼は一度もその動物を見たことがありません。
He ( )( ) seen the animal.
解答・解説
さて、それでは問題を見ていきましょう。
まずは基本を理解してマスターすることが大切です。
1.カッコ内の語を加えて、それぞれの文を現在完了形に直し意味も答えなさい。
(1) Emi met Nancy. (never)
まずは現在完了の文を作る問題です。
現在完了の文はどの用法でも同じですから
- 「have + 過去分詞」
- 主語が三人称単数の場合は「has + 過去分詞」
という形になります。そうなるとこの問題でも主語が「Emi」で三人称単数なので「has」を使い、その後ろには過去分詞がくると考えるのが原則ですが、ここで注意が必要な語があります。
それは「never」です。
この「never」は「一度も〜ない」という強い否定を表す言葉で、この単語が入る場所は決まっています。
- 「never」
→ 過去分詞の前
という決まりがあるので気をつけましょう。
正解)
「Emi has never met Nancy.」
(エミはナンシーに一度も会ったことがありません)
(2) Bill ate sushi. (twice)
次の問題です。
今度の問題は後ろのカッコに「twice」という単語が入っています。これは「2回」と回数を表す語でした。
このように回数を表す語はいろいろありますが、どれも入る場所は“文の最後”と決まっています。
<回数を表す語>
- 〜 times (〜回)
例) three times (3回) - twice (2回)
- many times (何回も)
- several times (何回か)
- How often 〜?
=How many times 〜? (何回?)
このようにいろいろな言いかたがありますが、最後の「How often」と「How many times」は疑問詞なので文の最初に、それ以外はどれも文の最後に書きますので覚えておきましょう。
正解)
「Bill has eaten sushi twice.」
(ビルは2回すしを食べたことがあります)
2.次のそれぞれの文を(1)否定文(2)疑問文(3)答えの文で答え意味も書きなさい。
You have read the book before.
今度の問題は否定文や疑問文、そして答えの文を作る問題です。では簡単にそれぞれの作り方を確認しましょう。
<現在完了の否定文・疑問文・答え方>
- 否定文:have(has)の後ろにnotを入れる。
- 疑問文:have(has)を主語の前に出す。
- 答え方:haveやhasを使って答える。
このルールにのっとって文を作ると次のようになります。
正解)
否定文:「You have not(haven't) read the book before.」
(あなたは以前にその本を読んだことがありません)
疑問文:「Have you read the book before?」
(あなたは以前にその本を読んだことがありますか)
答え方:「Yes, I have. / No, I haven't.」
(はいあります/いいえありません)
3.つぎのそれぞれの日本文にあう英文になるようにカッコに適語を入れて文を完成させなさい。
(1) あなたは今までにアメリカに行ったことがありますか。
( ) you ( )( )( )America?
さて次の問題のパターンは穴うめ問題です。まずは日本語をしっかり見てみましょう。すると
「アメリカに行ったことがありますか」と書いてあります。この「〜に行ったことがある」という言いかたは現在完了でも特に大切な表現でした。
- 「have been to 〜」
→ (〜に行ったことがある)
この言いかたを疑問文にして入れてあげればいいのですが、それでもあと1つカッコが残ってしまいます。これは何でしょう?
これは「今までに」という単語です。疑問文の中で使われるこの単語は「ever」です。これは“過去分詞の前” に入ります。ここまでのことが分かればもう解けるでしょう。
正解)
「( Have ) you ( ever )( been )( to )America?」
(あなたは今までにアメリカに行ったことがありますか)
(2) タロウは以前あなたの家に来たことがあります。
Taro ( )( ) to your house ( ).
次の問題です。この問題は次のように考えてみましょう。
- 「Taro ( )( )」
→ (タロウは来たことがあります) - 「to your house」
→ (あなたの家に) - 「( )」
→ (以前)
上の問題はこのように分解することができます。あとはこれに単語を当てはめていけばOKです。
- 「Taro ( has )( come )」
→ (タロウは来たことがあります) - 「to your house」
→ (あなたの家に) - 「( before )」
→ (以前)
↓
「Taro ( has )( come ) to your house ( before ).」
↓
完成
ポイントは主語がタロウなので三人称単数、つまり「has + 過去分詞」にするところです。
正解)
「Taro ( has )( come ) to your house ( before ).」
(タロウは以前あなたの家に来たことがあります)
(3) 彼は一度もその動物を見たことがありません。
He ( )( ) seen the animal.
最後の問題です。
この問題も上と同じように考えていきましょう。
- 「He ( )( ) seen」
→ (彼は一度も見たことがありません) - 「the animal」
→ (その動物を)
ここまで考えられればほとんど答えが出たようなものですが、最初の部分にカッコがありますね。
ここには何が入るかというと、まずは現在完了の文なので「have」か「has」が入ります。
ここでは主語が三人称単数なので「has」が入ることになります。
また、「一度も〜ない」という言いかたは1(1)でも出てきましたね。そうです「never」です。
この単語は“過去分詞の前”に入れるというルールがありましたからちょうど2つ目のカッコに入ることになります。これで全て埋まりました。
正解)
「He ( has )( never ) seen the animal.」
(彼は一度もその動物を見たことがありません)