There is(are)の文 part3(There is(are)を使えない場合)

There is(are)の文 part3(There is(are)を使えない場合)

ここでは以前の「There is(are) 〜の文」を使えない場合という場合の説明を最初にします。

以前の内容で「There is(are) 〜」で「〜がある、いる」という意味になることを勉強しました。使うbe動詞を「was(were)」にすると「〜があった、いた」となることも大丈夫ですよね。

それなら今後「〜がある、いる」「〜があった、いた」という意味になる文を作りたければ、この「There 〜」という言い方を使えばいいんだよねと思うかもしれませんが、実は例外があります。

この「There is 〜」の形を使ってはいけないという場合があるのです。ここではこの例外について勉強していきます。

  • どんなときに「There is(are) 〜」が使えないのか?
  • 使えない時にはどういう言い方になるのか?

この点に注意して読み進めてください。

There is(are) 〜が使えない場合

『後ろにくる名詞が限定(特定)されている場合に使えません』
  (theやmy, your などの所有格が名詞の前につく場合)

例) 「机の上にペンがあります」

  • ○ There is a pen on the desk.
  • × There is the pen on the desk.
  • × There is my pen on the desk.

分かりますか?

○がついている文は「a pen」となっていますが、×がついている文は「the pen」や「my pen」となっています。

「the」や「my」がつくと後ろの「pen」という名詞が限定されたことになります。

このように「the」や「所有格」が名詞の前につく場合はThere 〜の形でいうことができません。

There is(are)が使えない場合の言い方

ではこの言い方が使えない場合にどんな言い方をすればよいのでしょうか?

これは次のような言い方になります。

例) 「机の上に私のペンがあります」
   → My pen is on the desk.

このように「限定された名詞」を主語にしてその後ろにbe動詞を続けて表します。

分かりましたか?

では続いてここから練習問題を解いていきましょう。

練習問題

次の日本文を英文に直しなさい。

(1) 一人の女の子が木の下にいます。

(2) その女の子は木の下にいます。

(3) 一台の車が家の前にあります。
   (in front of〜 〜の前に)

(4) たくさんの車が家の前にあります。

(5) 彼の車が家の前にあります。

解答・解説

さぁ、それでは問題を解いていきましょう。

次の日本文を英文に直しなさい。

(1) 一人の女の子が木の下にいます。

この日本語を見てみると「一人の女の子」となっていますね。

「一人の」というのは「a」なので、これは名詞が限定されません。そうなるとこの場合は「There」を使った文を作ることができると分かります。

正解)

「There is a girl under the tree.」
(一人の女の子が木の下にいます)


(2) その女の子は木の下にいます。

今度の問題の場合も同じように考えていきます。

すると「その女の子」となっています。

「その」というのは「the」ですからこの場合名詞が限定される場合になります。そうなると「There」は使えなくなります。

「There」が使えない場合には「その女の子」という名詞を主語にして文を作ることになります。

  • 主語 → 「その女の子」 → 「The girl」
  • 動詞 → 「います」 → 「is」

正解)

「The girl is under the tree.」
(その女の子は木の下にいます)


(3) 一台の車が家の前にあります。
   (in front of〜 〜の前に)

上の(1)と(2)の違いは分かりましたか?

それではこの問題はどうなるでしょうか?

ここでも最初に注目するのは「一台の車」という語です。

「一台の車」ということは「a car」ですね。ここで「a」が使われるということは名詞が限定されていませんから「There」を使えることになります。

正解)

「There is a car in front of the house.」
(一台の車が家の前にあります)


(4) たくさんの車が家の前にあります。

さて、次はどうでしょう?

「たくさんの車」となっていますね。「たくさんの」というのは「many」や「a lot of」になります。

どちらを使った場合でも「the」や「所有格」で名詞は限定されません。

ということは「There」を使えるということになります。

正解)

「There are many cars in front of the house.」
(たくさんの車が家の前にあります)

※「There are a lot of cars in front of the house.」でも正解です。

また「are」の後ろに「a」がくることになりますが、ここでは「a lot of」の「a」なので、単数形と間違えて「There is」としないように気をつけてください。


(5) 彼の車が家の前にあります。

さて、最後の問題です。

ここでも注目するのは「彼の車」という部分です。

今度は「彼の」という所有格がついて誰の車なのかと限定していますので「There」は使えません。

そうなるとこの「彼の車」という語を主語にして文を作ることになります。

  • 主語 → 「彼の車」 → 「His car」
  • 動詞 → 「あります」 → 「is」

正解)

「His car is in front of the house.」
(彼の車が家の前にあります)

※この問題の場合「彼の車」というのが複数と考えても間違いではありません、ですから「His cars are in front of the house.」としても正解です。